このところUFO本系統で読むに足る本というのは私見ではほとんど出ておらず、そんななかで孤軍奮闘しているのが、在野の超常現象研究グループ、ASIOSの本ということになろう。

その最新の一冊が『UFO事件クロニクル』であって、ケネス・アーノルド事件70周年を記念する本でもある。もはや70周年とかいっても世の中的には全く盛り上がることない中で、実に頭の下がる企画である。

ひと言でいうと、この70年間の主なUFO(関連)事件/事象を簡便に紹介し、かつコンタクティーとか研究者とかいった関連人物の紹介コーナーも加えたことで、UFOにかかわるだいたいの流れがわかるという本である。

むろん、ASIOSという団体の「盲信せず極力客観的なデータを以って語らしむる」という方針がバックにはあるから、一部の職業研究者にみられるハッタリなどとは無縁であり、その意味では半可通のUFOファンには物足りないところもあろうが、そこそこモノのわかった愛好家にとっては実に有用な本であるといえよう(介良事件だとかザモラ事件だとかいった有名な事例についても、オレなどが知らなかった最近の研究の成果が盛り込まれていてタメになった)。

で、今回どういうワケか、一般愛好家に過ぎないオレにも「ジャック・ヴァレとベルトラン・メウーの紹介記事を書いてくれ」というお話が舞い込み、ごくごく短いものではあったが、執筆をさせて頂いた。機会があればゼヒお読みを頂きたい。