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えーと、伝説のUFO愛好家団体「Spファイル友の会」によるUFO同人誌「UFO手帖」の第二号がいよいよ世に出るところとなった。この11月23日、文学フリマ東京にて頒布されたところであるが、「ペンパル募集」こと秋月朗芳編集長によれば近々通販も予定しているということなので、好事家の皆様におかれましては今しばらくお待ちください。

さて、今回の「UFO手帖」であるが、表紙からして実にアトラクティブであるし、中身はといえば総計170頁に及ぶ大作であって実に読み応えがある。

特集は 「カタチ」から入るUFO で、編集長自らその大部分をまとめておるのだが、なかなかに深い。

ある時期まで、UFOというのは円盤であり円いものというのが常識であった。ユング流にいえば円というのは精神の全一性を象徴するものであって、つまり円盤というのはどこかありうべき「夢=理想」と骨絡みだったンだが、やがてはそんなお花畑の虚妄性も次第に明らかになってくる。そういうところにノシてきたのは、リベットで鉄材をつないだような無骨な三角形UFOであって、それって何か時代思潮みたいなものを映してんじゃねーか・・・というのは、今回の編集長の論考を読んでオレが勝手に思ったことであるのだが、ともかくそういう喚起力をもつ企画である。

そのほか、各同人がそれぞれお得意の切り口で健筆をふるっておられるので、円盤方面にご興味のある方には必ずや益あるものと思う。一つだけ言っておくと、今回初参加された古参研究家、有江富夫さんが書いておる1947-75年の国内UFO文献の目録は地味ながら資料的価値の高い労作だと思う。

ちなみにオレも今回、特集の中の原稿として「冷蔵庫型UFO」、連載企画「この円盤がすごい!」で「リヴァリーノ事件」、以上の2本を書かせていただいておる。

冷蔵庫型UFOというのは、ジャック・ヴァレが「コンフロンテーションズ」の中でブラジル取材に基いて報告している一連の事件で、狩猟中の住民を追い回しては殺人光線を浴びせたと伝えられている凶悪UFOのハナシである。リヴァリーノ事件も1962年にブラジルで起きたとされるもので、息子が見守る中、球体の発する煙のようなものの中でオヤジが消失してしまったという事件である(前夜に不審者が家の中に出現し、「殺してやる」とか捨て台詞を残して去っていったという奇妙な伏線もあって、そそられる事件である)。

ということで、今回はステマならぬ露骨な宣伝になってしまったが、購入希望の方はSpファイル友の会のサイトだとかツイッターのアカを定期的にのぞかれるのが良いと思います。