2011年01月

青空文庫では、夏目漱石などと並んで何故か小林多喜二の「蟹工船」がけっこう読まれているらしい。で、Kindleで読んだ。まえ読んだような気もするが、よくわからない。

壮絶・悲惨というイメージがあるけれども、改めて読んでみると「滑稽さ」とか「ユーモア」みたいなものも感じる。やっぱりどっか「未来には希望がある」感が作者の側にあって、それゆえの余裕みたいなものがにじんでいるのかな。当人は可哀想な最期を迎えることになるんだけれど。

蜂起?した人々が、近づいてくる軍艦をみて「助けが来た」みたいに誤解しちゃうあたり、大衆というものがわかってるねー、と感心もした。
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夭折したSF作家、伊藤計劃 の長編「虐殺器官」、いまごろ読了。人間はなぜホロコーストの過ちを繰り返すのか、といったあたりにSF的解答をあたえる意欲作。ネタバレになるのでいろいろいわんが、「自由意志」とか「進化」とか「人間性」とか、そのあたりを大きい構えでハンドリングしているところは結構気宇壮大でよかったゼ。ただやっぱり、ストーリーのカギをにぎる最終的なヒミツについて、もうちょっと屁理屈をこねていただきたかった。お話だもの、やっぱり大伽藍構築しなきゃ。

しかし、病気とたたかいながらこういう作品書いたっていうのは、すごいよなぁ


虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 伊藤 計劃
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2010/02/10
  • メディア: 文庫



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日ハムに入った斎藤佑樹だが、なんであんなに騒ぐのか。確かに好青年風、そこそこ野球の才能もあるようなのだが、「それで?」って感じ。結局人気先行で、客寄せに使われたあげくトレードで各球団まわって、最後は解説者におさまった太田幸司(ちなみにプロ通算58勝85敗4Sだったそうだ)みたいになんじゃねーの?

今朝の朝日新聞でも西村欣也がコラムでほめてた。いま手元にないので正確じゃないが、イチローとか清水宏保とか、一流のアスリートは自分を客観視できる、斎藤はそれができる男だ、みたいなことが書いてあった。だが、なぜ「斎藤=自己を客観視できる男」といえるのか、読んでもよくわからんかった。何か自主トレで言った片言隻句をむりやりそういう文脈で解釈してたけれど。

そもそも西村の論理でいくと、なんスか、もうヨレヨレになって西武クビになって、でも今も現役続けたいと言い張ってる47歳工藤公康とかは「一流」じゃないんスかね? あるいは最晩年、ボロボロの体で、まわりから止めろよっていわれて、でもアメリカのマイナーからはいあがってメジャーになろうとした江夏豊は? そのへんは「驎驎も老いては駑馬に劣る」っていうことで済ませるのかな? 俺にとってはこっちのほうが凄げえな、ホンモノだな、と思うがね。

西村欣也は別に嫌いじゃなくて、むしろ体制にたてつくヘソマガリなところは好ましく思っていたのだが、彼にしてこんな大甘のことを言いだしてしまうとは…。

まぁ石川遼とかは現実プロで結果あげてるようだから、単純に一緒にしちゃまずいかもしらんが、あのあたりの「人気者」出現のメカニズム、なんか不気味なものを感じざるをえんな。いったい何なんだろう。
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とりあえずWi-Fiの設定して、お試し購読でいろいろ落としてみたり、青空キンドルから少し入れてみたり。PDFによる自炊作戦、文庫本・新書ぐらいならけっこういけるのではないか。これからいろいろと遊んでみよう。
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昨年末に頼んだKindle3、やっと出荷連絡。本日14日6時過ぎにメールがきていた。アマゾンのサイトで確認すると米東部標準時なんだろうが13日午前1時過ぎ出荷とある。週明けにはそろそろ届きそうだ。
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北尾トロ「キミは他人に鼻毛が出てますよと言えるか デラックス」(朝日文庫)

文字通り暇つぶしでちゃちゃっと読んだのだが、意外と読後感ヨシ。

著者は裁判傍聴モノで名を売ったフリーライターなのだが、これはむかし雑誌連載していたものがベースの本ということらしく、「ちょっと気恥ずかしかったりして実行するのに勇気がいることを元気だしてやってみました」という、体験レポート集みたいなものである。

という本なので、やはり「企画ありき」みたいなところはあって、例えば「電車内で騒いでいる奴を注意しよう」といったあたりはまぁわかるんだが、「公園で遊んでいる子供たちと一緒になってあそぼう」とか、「クリスマスの夜に一人町で時間をつぶしている男と語り合おう」とか、この辺は、中年男としてはフツーそういうことは考えないだろうというアジェンダセッティングが目についたりするのだった。

で、キホン人並みに小心な(?)著者が、怪しい人あつかいされたりしながら悪戦苦闘、ホントわらっちゃうよね、というキホンパターンもまずもって予定調和的ではある。

しかし。やっぱり袖振り合うも多生の縁的に他人とかかわりあっていくのもいいことだヨ、的なメッセージは、昨今の「俺って半径5メートルより外のことには関心ないもんネ=無縁社会(笑)」的風潮のなかではけっこう大事なことだったりする(しないかw)。

ま、理屈はともかく、個人的には、高校時代に好きだった女の子に、20年ぶりだったか会いに行って「好きでした」と告白するハナシが面白かったなー。だって、流石にできないでしょこれは、恥ずかしすぎて(笑)

キミは他人に鼻毛が出てますよと言えるか デラックス (朝日文庫)

キミは他人に鼻毛が出てますよと言えるか デラックス (朝日文庫)

  • 作者: 北尾トロ
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2011/01/07
  • メディア: 文庫



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アニメ版の「屍鬼」、年末で放送終了した。

結局最後までフジリュー版のキャラにはなじめなかった。辰巳の耳とか、りっちゃんの髪とか、やっぱりこれは言語道断といわざるを得ない。が、あとは総じて上手く作ってあったのではないか。

お笑い担当としての正雄or「日村」、あるいはセクスィ担当=ありえん服装の千鶴or最終回何故かおっぱいが巨大化していた恵とか、その造型にはややあざとさを感じさせるものがあったが、これも許容範囲内。

一部グロっぽい表現もあったが、あまり萎縮せずに表現の可能性を開いたという点でこれはむしろ評価の対象だろう。

まぁ最終回、いささか尻切れトンボ気味で、慌てて収束を図った点は残念ではあったけれども、こればかりは回数制限がある以上、あまり追及すべきところではないだろうな。エンタテインメントの範囲を踏み外さず、しかし「みんな顔をそむけて直視しないようにしてるけど、生きるってけっこうシビアなことなんだぜ」的なメッセージを発し得ていたと思う。久々に面白いアニメであった。以上、私的備忘録として。

以下は……思いでとして。

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パナのブルーレイレコーダー、BW890も年末のどさくさに紛れて買った。
某Bカメラで9・6万のポイント20%だったかな。

実際には知る人ぞ知るPT1なるチューナーボードをPCに入れてあって、詳細は書かないが、これはもうPC=万能レコーダーである。ただ、それでも、やはり録って消し的ホームユースとしてはこういう家電のほうが便利ということもあるのだ。

悪名高きダビ10対策という点でも、ディスクにダビングしたものを本機にムーブできる機能があって、データの保存性という面でもかなり安心できるようになった。

もひとつ、DLNAのサーバにもクライアントにもなるので、PCとLANでつなぐと結構便利。早い話が、TversityをインストしたPC上の動画を、レコ経由でお茶の間のTV上で見ることができる。実に便利な時代になったものだ。



Panasonic DIGA ハイビジョンブルーレイディスクレコーダー 1TB ブラック DMR-BW890-K

Panasonic DIGA ハイビジョンブルーレイディスクレコーダー 1TB ブラック DMR-BW890-K

  • 出版社/メーカー: パナソニック
  • メディア: エレクトロニクス



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年末に英国のWiggleにネット通販で頼んでおいた自転車乗り向けのリュックが届いた。

Deuter Superbike 18 EXPという。送料込みで7186円ナリ。日本の店で買うと1万ちょっとするから、円高ということもある、小回りのきくネット通販おそるべしである。便利な時代になったものだが、ある意味、こういう時代だからこそ日本人は追い込まれてきちまったんだよな、という話でもある。
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それはそうと、買うのはもちっと小さいのでもよかったな。
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