2014年11月

好きな詩人というと、ダダイストとして有名な高橋新吉も捨てがたい。
有名な作品が「るす」でアル。
何か禅問答風でいいではないか。



るす 高橋新吉

留守と言へ
ここには誰も居らぬと言へ
五億年経つたら帰つて来る


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たまには記事をアップしたほうが良かろうと思って、まぁどうでもいいことを書くわけなのだが、ポエム(笑)は基本的に体質に合わないオレなのだが例外的にとっても好きな詩人がいて、つまりそれは山之口貘である。

あの、今は亡きフォーク・シンガーの高田渡がその詩に好んで曲をつけて歌っていたことからもわかるように、栄達とか名利とかいったものから背を向けて、とゆーか、ホントは名利が欲しいような気もないではないんだが、にもかかわらずそもそも向こうからそんなものが来る気配もないような人間のペーソスを表現させたら、もう天才的な詩人であった。妙に難解なことを言って偉ぶろうというところがないのも素晴らしい。

それとあと一つ言っておきたいのは、「やまのくち・ばく」とパソコンで打つと、「山之口」と出てくることがあるが、正しくは「山之口」である。「貘」も「獏」も意味的には、あの夢を食うという空想上の動物「バク」なので違いがないが、ここンところは注意が必要である。ちなみにタレントの大和田獏は「獏」のほうである。どうでもいいけど。



山之口貘 妹へ送る手紙

なんという妹なんだろう
――兄さんはきっと成功なさると信じています。とか
――兄さんはいま東京のどこにいるのでしょう。とか
ひとづてによこしたその音信のなかに
妹の眼をかんじながら
僕もまた、六、七年振りに手紙を書こうとはするのです
この兄さんは
成功しようかどうしようか結婚でもしたいと思うのです
そんなことは書けないのです
東京にいて兄さんは犬のようにものほしげな顔をしています
そんなことも書かないのです
兄さんは、住所不定なのです
とはますます書けないのです
如実的な一切を書けなくなって
といつめられているかのように身動きも出来なくなってしまい
満身の力をこめてやっとのおもいで書いたのです
ミンナゲンキカ と、書いたのです。
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とうわけで、壊れてしまったKIndleのかわりに買った現行機種が届いた。
とりあえず今までのより若干反応がいいような気がする。
たぶん。
paper



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しばらく放置していたKindle paperwhiteであるが、用あってこのたび電子書籍を買おうと思って手にとってみたら、壊れていた。

電源ボタンを押すと「スリープ画面」と「端末画面」の行き来はできるんだが、端末画面になると、画面のどこを押しても一切反応しない。フリーズ。

ネットで調べて、電源ボタンを40秒押すと強制再起動できるというんで、やってみると、確かにキンドルのロゴが出て、バーが出て、再起動するんだが、そうやって出てきた端末画面はヤッパリ一切反応せず。

amazonのカスタマーセンターに連絡したら、「修理はしていない。買って一年以内なら無償で新品交換だが、もう2年前なので有償交換しかない。8500円」と言われた。

小学生の息子が最近いじくりまわしていたので、それで何かしでかしたのかもしれない。くそっ。どうするか。

 ↓この画面になってしまって、ここからは画面を押しても一切反応ナシ。ハード的な初期化=リセットとかできねーかとかググってみたが、それらしき情報がない。捨てるしかないか
kindle


しかし、よくよく考えると、Kindleで買った電子本というのは、確かにスマホとかでも読めるとはいえ、「フツーに読む」ためにはこういうデバイスが無いとお話にならず、つまり電子図書代を半ばドブに捨ててしまうに等しいのだった(厳密にいうと、別に大小2台のKindleもってんだが、そっちはアメリカのamazon.comにひもづけているので、日本amazon用のデバイスに転用したくない事情がある)。

うーん、しょうがねえなぁということで、その後、「じゃあ8500円で新しいのと交換してもらおー」と決意して、カスタマーサービスに電話した。が、よく話を聞いてみたら、替えてくれるのは買ったのと同じ機種、つまり今は売っていない2012年版Paperwhiteという話であった。

聞くところでは現行の2013年版Paperwhiteは、2012年版よりだいぶ改良されてるらしく、こっちの新しいほうと交換してくれんじゃねーかとゆー淡い期待を抱いていたんだが、これは甘かった。あくまで「旧機種の全く同じタイプ」と交換するのだという。

これは考えどころなので、すかさずKindleの商品情報のページで調べてみたら、2013年版Paperwhiteは1万円ちょっとから買えるじゃねーか。しばし悩んだ末に、カスタマーサービスに交換の話は断って、新たに2013年版Paperwhiteの広告ナシ&3G回線ナシバージョン12280円を買うことにした(今までのは無料3G回線付きだったが、そのタイプにすると1万7000円にもなっちまうので。ま、wi-fi環境で使えばいいだけの話なのでそこは妥協)。ヤレヤレとんだ散財、というはなし。









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葱買て枯木の中を帰りけり

別に詩心はない無粋なオレだが、どこか心の隅っこにひっかかっている詩句というものが、あるにはある。

上に挙げたのは蕪村だが、これなどもそうで、確か高校時代に参考書か何かで読んだような気がする。何ということはない日常。でも、あぁ何か今日も一日何とか終わったなぁやれやれ、また明日だよなぁという、何か「肩の荷が下りた」感みたいなものがしみじみと心に染み入るのである。

考えてみると、これは絶対ネギでないとならない。イモではダメである。大根でもダメだしニンジンでもダメである。ネギだから成立する。どこまでいっても脇役・添え物の宿命を離れることはできないンだが、ないと寂しい。ネギ。そんなネギとともに家に帰る。そこが良い。
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不定期掲載ながら楽しみにしていた朝日新聞・近藤康太郎編集委員の連載アロハで田植えしてみました」が、終わってしまつた。

いぜん書いたように、都会目線の朝日新聞のインテリ記者が田舎のしがらみだらけの人間関係=前近代的な集落共同体に屈服し、「嗚呼これが本来の人間の暮らしでアッタ、田舎の大衆=愚民という朝日伝統の大衆蔑視路線はマチガッテおりました~」みたいな「改宗」というか「回心」の物語になっていくのを期待しておったわけだが、そういう大転換もないまま終了してしまったのはいささか残念でアッタ。

ま、しかし、行間には「別に朝日新聞がつぶれよーがかまやしねーや」とゆーロック・スピリットが漂っており、つまり、ご当人にはこれからの朝日新聞を背負って立とうなどという気はさらさらなく、「オレって朝日的にはアウトサイダーだかんネ」とゆー立ち位置でもあるようなので、別に社長になりかわって頭を下げる必要もないのだとすればこれはこれで良かったのかもしれんナ(笑)
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