というわけで、夏の甲子園青森県代表(笑)として準優勝した光星学院ですが、野球部員たちの不祥事が明らかになってしまいました。部員自らネットに自らの武勇伝?を書き散らして自爆してしまったようですね。

飲酒、パチスロはじめとして、ジャーマネとの不純異性交遊?とかバリエーション豊かです。メディアではもっぱら飲酒の話がメーンのようですけど、ま、いってみりゃあいわゆるワルのしそうなこと総まくり的な感じですな。

ちなみに事の発端としては、2ちゃんのチア板で非リア充のみなさんがグダグダしていたところ、この学校の野球部のジャーマネが可愛いとかナントカ話題になり、いろいろ調べていってくだんの武勇伝に行き着いてしまった、という説が有力らしいようです。それはそれでお前ら凄いじゃんと言いたい。

で、俺の言うことは今回もステレオタイプなのですが、「青春の汗と涙と感動の中で生きている高校球児」みたいな幻想と、げんじつに甲子園に出てきてる高校球児の実像が、もうあまりにもかけ離れてるからこういう悲喜劇が起こってしまうのですね。

青森あたりの田舎の私立高校が、さてこれから少子化の時代どうやって乗り切ろうかと考えたとき、まず思いつくのは「スポーツで名前売って生き残ろう」ってアイデアでしょう。で、手っ取り早いのは甲子園出場。都会の激戦地とは違って数回勝てば行けてしまうんだから、室内練習場とかちょっと設備投資して、それから野球のさかんな土地から「外人部隊」をかき集めてくれば、そこそこラクに達成できる目標ともいえます。

もちろん野球留学してくる連中の側にもメリットはある。大阪あたりの高校だと、相当なレベルだとしても勝ち上がって甲子園いくのは容易じゃない。田舎に行けばグンとハードルは下がる。甲子園に出られれば、大学にスポーツ推薦でいくのもラックラク(よく知らんがたぶんw)。万一大活躍でもしようものなら、プロからお声がかかるかもしれん(光星の実例=巨人・坂本)。チャンスじゃん。

というわけで両者の利害あいまって、今回の光星学院のようにベンチ入りする選手のほとんどが「外人部隊」という奇妙な青森代表(笑)ができちまうんですなー。学校側からすれば有望選手はメシのタネ。「生活指導」なんてちゃんとしているのかどうか。選手も選手で、いってみれば最初から打算に打算を重ねた上で地方に流れてきてるんだから、もう、そんな「清く正しく」なんてちゃんちゃらおかしい、ってなもんでしょ?

ま、そういうわけで、しょせん甲子園なんて、大学野球部やプロ野球のセレクションだよね、それはそれとして楽しめばいいよね、という割り切りができればいいんですよ。

しかし、ここで朝日とかが「地元の期待を背負って日々努力を重ねる熱き青春の息吹」みたいなキレイゴトの文脈を我々に押しつけてくるわけです。だからね、光星学院のみなさんも「なんで? そんなタテマエ通用しないよ」と心の内では思ってるに違いない。可哀想といえば言えないこともない。そもそもウン十年も前から、「実は甲子園にでてくる高校球児ってワルばっかりだよね」みたいな話はジョーシキ化してたわけだから。その乖離が、もう極限まできてると思う。

となりますと、「もう外人部隊みたいな高校野球ビジネスやめて、ホント地場産選手限定でしばるアマチュアの大会(笑)にする」、あるいは「清く美しい高校野球は絵空事なので、プロ志望者セレクション大会と割り切る」、潔くこの2つのどっちかにハッキリ決めりゃいい。個人的には後者のセミプロ高校生セレクション大会でいいんじゃねーか、と思っております。

そりゃ「クソ、セミプロ高校生ども蹴散らして公立高校頑張ってくれよ」と思ってはいるんだが、これって米軍に竹槍で挑むみたいなもので、もうそういう夢を語るのも虚しくなってきた。

どうです朝日新聞さん、この提案は。そうすりゃ、今回みたいな不祥事にどう対応すべきか、みたいなことで苦労することもありませんゼ。もう毎年毎年、この手の話でご苦労されてるのを見るのもしのびなくてネ(と悪魔の誘惑w)。