米Wikipedia の「UFO hypotheses」という項目を眺めてたら、ユングの話がでてたので、以下にその部分のみ試訳。
『空飛ぶ円盤―空に見えるものについての現代の神話』を以て、カール・グスタフ・ユングは社会心理的仮説(PSH:Psychosocial hypothesis)の創始者の一人とみなされている。一方、同書の中で「シンクロニシティ」の概念を用いているが故に、彼はUFO現象を超常現象として説明する論者の始祖ともなっている。しかしユングは、時に「UFOとは心理学的な理由で出現するものかもしれぬ」という議論を展開しながらも、レーダーと同時にUFOが現認された一部事例を引用して「知性がコントロールしている物理的な物体としてのUFOが存在する可能性」を語っていた、との記録もある。ユングは地球外起源仮説の可能性についてもあり得べきものとしてまじめに考えていたのである。たとえば、APは「純粋に心理学的な考え方だけですべてを説明することはできない」という、1958年の時点での彼の発言を引用している。曰く、空飛ぶ円盤というのは現に存在するものであって、「知的な存在により操作されていること、人間に似た存在により操縦されていると考えてもよい証拠がある。ハッキリ言えるのは、これが単なるウワサ話ではなく実際に何かが目撃されているということだ。(中略)もしこうした現象が地球外に起源をもっていることが明らかになったら、すなわちそれは惑星を超えた知性の結びつきが今ここに存在することを証すものとなる。(中略)そうした機械を作り上げることができたのであれば、すなわちそれはわれわれを遥かに超越した科学技術があることを証明しているということであり、そのことはもはや否定できぬこととなろう」*

*「ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン」「スターズ・アンド・ストライプス」などの各紙(1958年7月30日)に拠る