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尖閣諸島をめぐる日中激突であるが、いぜん収拾の可能性が見えてこないンである。まぁ中には「怯むな」「脅しに屈するな」的な威勢のいい発言もあるわけだが、問題解決のためには、そういうのはまず下策といわざるを得ない。その前に事をおさめる知恵が必要なのである。

・・・・・・などと、どっかで聞いたような話を偉そうにこんな場末のブログで書いても仕方ないんであるが、今回の件でひとつ言っておきたいのは、こういう時こそジジイたちよ愛国のため立ち上がってくれ、という話である。

どういうことか。いささか長くなるけれども私見を披露させていただく。

こういう事態になると中国はかならず搦め手というか、嫌がらせ的なことをしてくるのであって、端的にいうと日本製品のボイコットとかレアメタル輸出を抑えにかかったりという、主に経済方面でいろいろと執拗なことをやってくる。

いや、別に中国人に日本製品なんて買ってもらわんでいいよ、中国製品なんて買いたくないし、日本に旅行に来たりしてもらわんでもいいし、とオレなどはついつい考えてしまうのだが、どうも日本経済全体を考えるとそういうワケにはいかないのであって、中国との貿易抜きではモノづくりもできないし、経済も回っていかないという所まできているのであった。

まぁしかし、こういうチャイナリスクに対して日本側も打つ手ナシで、キンタマ握られっぱなしで恫喝されるとシュン、というのも哀しい話ではある。やはりここは、中国抜きでもそこそこ経済を回せるよう知恵を絞る必要があるンではないか。

そこでジジイたちの出番なのである。

これはこのあいだ「「さわかみファンド」で有名な投資家・澤上篤人の本を立ち読みしていて知ったのだが(以下、数字等はうろ覚えでイイカゲンかもしれんので違っていたらごめんなさい)、日本の金融資産の約半分にあたる700兆円は、高齢者たちがガッツリ溜め込んでいるのだそうだ。

もちろん「日本の政治が頼りないので、カネは手元に溜め込んでとっておく」という心理はわからんではないが、しかし明らかに死ぬまでにそんな使いきれんだろうというカネを囲い込んでいるジジイも多いらしい。日本に金持ちのジジイは多いのだ。で、使わない。だから経済が回らない、という仕組みである。

そこで先の澤上篤人氏の発言に戻るのだが、仮にその溜め込んだ資産の1割(と書いてあったと記憶する)でも使ってくれたら、日本経済は一気に好景気になって、諸々の問題の多くは解決してしまうのダ、みたいなことを書いておった。オレ的にはこれは「ユリイカ!」と叫びたくなるような発見だった。

だいたい、こういう「国難」に際して「武力衝辞さず。毅然と対応しろよ」みたいに先頭で旗を振るのは、自分には火の粉がかからぬ年寄りと相場が決まっているのである(今は徴兵制がないからあんまり露骨な構図はないだろうけど)。しかし、そもそも経済的にキンタマを握られているのであれば、中国抜きの経済でもしばらくは耐えられる体制を作るのが大事であって、それこそがつまりは一番「愛国的」なのではないか。

そういうわけだから、小金をもったジジイたちが、いま真に「愛国的」な行動を取れるとしたら、それは偉そうに好戦的なことを叫ぶことではなく、溜め込んだカネをバンバン使うことなのである。まぁホントに70兆で内需拡大→日本経済バンバンザイとなるかどうかはオレにはわからんが、話の筋道としては実に道理が通っていると思うが、どうか。

こないだツイッタにチラッと書いた話だが、これまた全くフォロワのいない場末のツイッタでもあり、後世に記録を残したい(笑)という意味も込めて重ねて主張してみた次第。ほんとにジジイたちには頑張ってほしいぞ。