けさの朝日新聞オピニオン面「耕論」というところに、藤井聡という京大の先生へのインタビューが載っている。どうやら公共政策が専門の方らしい。ここに興味深いことが書いてあった。基本的に日本の太平洋岸は地震でアブナイので、様々な機能を地方に移転しておいたほうがいい、という議論であって、それ自体はなるほどそうだろうと思うのだが、気になったのは以下のくだり。

過去2千年の間に、東日本側で今回の東日本大震災と同様の巨大地震が発生したケースは四つ。そのすべてのケースで、首都圏では10年以内に直下地震が連動し、西日本側では18年以内にM8クラス以上の巨大地震が連動している


え、そんな法則性があったのかヨ? もちろん別にこの先生は地震の専門家ではないだろうから、そこに何らかの因果関係があるというところまで詰めての発言ではなかろうが、おおいに気になるゾ。過去の地震というとそもそもマグニチュードを特定することだって難しいのだろうが、ここまで言えるのか? 信じていいのかこれは?

というか、因果関係が詰められていないにせよ、東北地方大地震→ほどなく関東直下地震という法則性がアルのだとしたら、むしろそれ自体ニュースではないのか? ま、別にこの先生の言ってることがオカシイとまではいえないので、今回は朝日新聞を批判しようとかそういうつもりはないのだが、オレにとっては初耳で、しかも相当に重要な話であるので、こういう情報の提示の仕方はなんとなく解せないところがあるのだった。本当なら記事わきにメモでもつけて、確かに過去こういう事例がありました、みたいに補足すべきところじゃないか? 地震学者の考えを聞いてみたいぞ。

いまだに地震絡みのデマをとばして世を騒がせている野郎どもが絶えない昨今である。情報の重要性と曖昧さがあいまった時にデマは広まるという。けさの朝日の紙面は、そういう意味でかなりアブナイ感じを漂わせていると思う。