「この夏の拾ったもうけもの」というわけなのですが、このまえNHKのBSをつけっぱなしにしていたら、偶然面白いアニメをやっているのに出会いました。何晩か連続放映していたやつで、「SAMURAI7」というんですな。

テレビを見てたわけじゃないんです。が、ふと気がつくと、例の黒澤明の名作『七人の侍』の名セリフをアニメの主人公がしゃべってるではないですか! で、「こりゃ何じゃい」と、しばし見てると、まあ「侍」が出てきて「ござる」調で語るあたりの時代劇っぽいテーストと、いかにもアニメっぽいメカが登場する未来モノSF的設定が渾然一体となった奇妙な味わいの作品であったわけです。

しばらくみててわかったのは、「原案・黒澤プロ」みたいなかたちで「七人の侍」をSFアニメ化したものらしい、つまり権利者公認の上の「パクリ」であった、と。

途中からはDVDレコーダーに録画しておりまして(まあ全部ではないのが悲しいが)、まだ全部見終わっていないのだが、なんとこれが面白い! アニメ自体も相当丁寧に作り込んであるのですが、つくづく思ったことはやはり原作のプロットが素晴らしいんですなぁ~。

晩年の黒澤は全然評価してないんだけど、やっぱり彼はただ者じゃなかったと認識を新たにしたこの夏、ではありましたなナ。