カテゴリ: プロジェクト・ブルーブック

さて、今回は第10話を鑑賞したのでその感想。

このドラマ、今回も引き続きモトネタの大幅改変をしている。1952年7月、ウイークエンドに二週続けてワシントンDC上空をUFOが乱舞したという有名な事件をヒントにしたようであるが、これは実際には夜間に起きた出来事である。レーダーに何かワケわからんものがいっぱい映ったので大騒ぎになり、空を見上げたら実際に光るものも目視されました、おおむねそういう話だったと記憶している。

ところがドラマの中では白昼光体がワシントン記念塔の周りをブンブンいって飛び回るのが多数の人に目撃されている。ホントにこんなことが起きたら大変だったろう。ちなみにドラマの中では「こりゃソ連の兵器じゃねーか? 開戦する?」みたいな議論を大統領とかがしているけれども、リアルな事件のほうはさすがにそれほどシリアスな話ではなかった(ハズである)。

まあそれはそれとしてSEASON1はこれで終わりなのだが、最後どうなったかかいつまんでいうと、ハイネックの相方の空軍大尉は「エイリアンクラフトとしてのUFO」の存在を半ば確信するようになるンだが、ハイネックはといえば「だがそんな事を大っぴらに言うと空軍から圧力がかかってプロジェクト廃止に追い込まれるから、ここは表向き自然現象だっていうストーリーを掲げて調査続行しましょうや」と言いだし、二人の探究はさらに続くことになった。いわゆる「俺達の冒険はこれからだ」――という結末である。

これも史実とは全然違うと思うンだが、まぁよろしい。結局ドラマの中で配置された伏線も全然回収されないままだし、その辺は来るSEASON2でお楽しみに――という話なのであろう、オレなども「まぁおどろおどろしいサスペンスと思えばけっこうイケルじゃん。次どうすんだよ」とすっかり説得されかかっているのだった。





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こんにちは。自称UFO問題評論家(笑)の花田英次郞です。

さて、今回も米国のドラマシリーズ「プロジェクト・ブルーブック」(SEASON1)ネタ、第9話をどうにかして観ることができたので、その感想を書いてみよう。

ご承知のようにこのシリーズでは、毎回実際に起きたUFO事件にインスパイアされたような「おはなし」をきっかけにストーリーを転がしているのであるが、今回の第9話のモトネタはどうやらヒル夫妻事件であるようだ。

「あるようだ」というのもヘンな話である。だが、「ニューハンプシャー州で起きた事件である」「走行中のクルマでUFOに遭遇してから空白の時間が発生」みたいなところは確かにソレなんだが、リアルなヒル夫妻事件のほうは「夫妻そろってエイリアンにアブダクションされた」というところが或るイミ証言の信憑性を高めている(ようにみえる)ところがあって注目されたりしたのに、ドラマの中では誘拐されたのはダンナのほうだけである。

かつ、本物のヒル夫妻はダンナ黒人・嫁白人という取り合わせであったところが当時の文化社会状況的に重要な意味を有していた――つまり人種差別のなお色濃くあった当時の米国の状況では二人はかなりの心的プレッシャーの中で生活していたのでないか、そのヘンはトラウマチックな事件と関係ないのか、みたいな論点もないではないのだが、ドラマでは両方黒人になってしまった。こういう歴史の改変というか事件の改竄(笑)はこのシリーズでは毎回おなじみではあるのだが、第9回もそういうイミではなかなかに大胆であった。


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ちなみに、この「プロジェクト・ブルーブック」シリーズについてどう思っているか、オレがたまに寄稿などしている某UFO同人誌の関係者の皆さんの意見をチラッと聞く機会があったのだが、総じていうと「なんとなくツマラン」という意見が多いようであった。思うに、それはやはり「史実無視して勝手に創作してんじゃねーよ」という気持ちの故ではないか。なんというか、毎回毎回こうも露骨な換骨奪胎が続くと「そうじゃないんだよなー」的に辛い評価を下したくなる、というか。

もっとも、前も書いたように、それでもオレは「このドラマは実在の人物のキャラをそこそこ尊重しながらの二次創作。少しぐらい暴走しちゃってもイインじゃネ?」と思っているクチなので、そこは鷹揚に考えている。オレは許す(笑)。

ちなみに今回の第9話、ハイネック家につきまとって情報を取ろうとしているソ連のスパイのオッサンが(もちろんそんな人物はたぶん実在しないのだが)「ハイネックの嫁のエッチな写真を撮ってこい。それで脅してハイネックにいろいろしゃべらせよう」みたいな中二病的なことを言いす場面があり、フツーなら爆笑してしまうところであるが、オレはこの時も「うむ、許す!」と一人笑いをかみ殺しながらうなずいたのだった。










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もう何がなんでも毎日一本はブログを書いたるワイということでまだやっているのだが、今日は例の「プロジェクト・ブルーブック」season1の第7話を観たのでちょこっと感想。

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以下、ネタバレもあるのでイヤな方はここでお引き取りいただくべく以下数十行スペースをあけます・・・































・・・はい、今回の第7話も現実にあった「デスバーガーズ事件」(ちなみにモスマン事件の方に出てくるのはデレンバーガーであるw)を導入に使っているのだが、実際には「ボーイスカウトの隊長をしているオッサンが光体に襲われた」という部分だけホントのことで、あとは例によって全部フィクションである。実際の事件はフロリダ州であったンだが、ハイネックが数時間後に駆けつけるという設定もあってか、ドラマではオハイオだかどっかの話になってるし。あと、のちにミシガン州で起きた沼地ガス事件のエピソードなんかも小ネタとして使っている。

というワケで、ロバート・シェーファーが「話つくりすぎじゃねーかォィ」とかいって怒るのも分からんではないが、オレはそこはちょっと違っていて、こういう虚実皮膜のアワイで遊ぶ、みたいなのは悪くないと思っておる。

つまり、これはいわゆる「二次創作」ってヤツなのではないか。「文芸ストレイドッグス」で太宰治が秘技「人間失格!」を繰り出すようなもので、ハイネックに大活劇させたってイーじゃん、みたいな。

いや、しかしU-nextの無料お試し期間ももうそろそろ終わってしまうので、このままだと最後を見届けられない。どうすべか。










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CSのヒストリーチャンネルでいま、「プロジェクト・ブルーブック」(seazon1)という連続ドラマを放送している。

いうまでもなく「ブルーブック」というのはかつて実在した米空軍のUFO調査機関で、今回はその科学コンサルタントとして調査に関与した科学者アレン・ハイネックを実名で登場させるという奇策を用いて「UFOにまつわるミステリー」というテイのドラマにしたものである。

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アメリカではそこそこ評判になったらしく、UFOファンとしては是非観ておきたい。もっともオレの家ではヒストリーチャンネルは映らないので、U-NEXTのお試し無料視聴期間を利用して第6話まで観たところである。なので、とりあえずここまでの感想を書いてみることにした。

で、このドラマの売りは、実在したブルーブックとかハイネックを登場させるのもそうであるが、本当にあった事件――たとえば「ゴーマン・ドッグファイト事件」だとか「フラッドウッズ・モンスター事件」とかいったものをドラマ中に潜り込ませて、なんとなくノンフィクション感を醸し出しているところでアル。

ただ、ここは注意が必要で、ドラマでは「いつ・どこでどんな出来事が起こったか」という事件のあらましは事実(とされること)に寄せて作ってあるのだが、それ以外はほとんどフィクション盛り放題である。だからUFOファンであれば「この辺から事実離れて暴走し始めてますなー」みたいなコトは分かるンだが、そういうUFOリテラシーのない人はあたかも全部ホントにあったことのように勘違いする恐れがないではない。

ただそういう早合点する人のことを無視すれば、これは基本的にミステリードラマなので話はいくら面白くしたってイイのである。実際、「ハイネックにつきまとうナゾの男」であるとか「奥さんに接近してくるソ連の女スパイ」だとか、およそウソ八百丸出しの伏線がいろいろあって、そういうところがワクワク感につながるのである。1950年代が舞台ということなので登場人物タバコぷかぷか吸ってるし、ストーリーとあいまったダークな映像も実にあじわいがあってよろしい。聞けば製作はロバート・ゼメキスだそうで、なるほどと納得する。

俳優陣もなかなか良い。ハイネック役のエイダン・ギレンゆーのはこれまでワル役を得意としてきた人のようだが、今回は渋いインテリ中年っつー感じでなかなか格好よい。コンビ役の大尉を演じるマイケル・マラーキーも単細胞の軍人を好演。あと、空軍の大将役でニール・マクドノーっつー役者が端役で出てくるのだが(ググって調べたw)このオッサンがいかにも腹黒そうな陰謀野郎風で気に入った。

ただまぁ、ひと言いわせてもらうと、ドラマの世界なりにリアリティは欲しいよネという感じもないではない。

たとえば、主人公のハイネックは空軍のクイン大尉なる人物とコンビを組んであっちこっち行くンだが、しかしこれだと「ブルーブック」いうのはたった二人でやってる超零細プロジェクトみたいな感じにならんか。実際の「ブルーブック」は何人ぐらいで動かしてたのかは知らんが、たとえば出張旅費の精算をする係員だって要るンではないのか。

あと、出てくる事件が相当に換骨奪胎されているという話は上にも書いたが、これが時系列的には全然違う順番で出てきたりするので、そこそこ囓った人間の側からからみるとフィラデルフィア実験的な「時空間のねじれ」が発生しているようで何となく落ち着きが悪いという感じもアル。

だがドラマとしてはこの先どうなっていくのかとゆーアトラクティブな要素満載ということもあるし、UFOファンとしてはよくぞこういうの作ってくれましたなーという思いは強い。

U-NEXTの1ヶ月の無料視聴期間が切れたあとどうするかを考えねばならンのだが、ひとつには継続契約をする手がある。もうひとつは、米国で出ているシーズン1のブルーレイ・ディスクを買う手もある(日本版は売っていないようなので)。

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Voices Of Wonder
2019-01-14

ご承知のようにアメリカと日本ではブルーレイのリージョンコードが同じであり、国コードの設定さえされてなければアメリカ版でも日本で観られるハズである(よく知らんのだが日本で発売されてないBlu-rayであれば、国コードなんて設定してないのではないか?)。

もっともその場合も問題はある。オレは英語のリスニングはテッテ的にダメなのである。米国のBlu-rayに日本語字幕がついてるワケはない。英語字幕がついてたら、それを読みながら観るという手はあるかもしらんが、これもオレの英語力では厳しい。今後の課題である。


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