昨日26日夜にはその一回目の講義が行われ、第一章の途中までの話が紹介されたのであるが、「UFOといえば宇宙人」という幼稚っぽい通念を否定し続けてきたが故に日本のユーフォロジーでは異端者扱いされてきたヴァレの初期の仕事を振り返ろうという点において実に意義ある試みである。いちおう小生の出した私家版翻訳をベースに議論を進めていただいているようでもあり、これまた実に喜ばしい。
ちなみに昨晩は、「同書冒頭にヴァレが紹介しているパレンケの石棺だとか遮光器土偶の話はよくよく考えると『UFOに類する現象を人間は太古から目撃し続けてきた』というヴァレの主張とはいまひとつ噛み合っていないのではないか。このくだりは要らんかったもしらんネ。面白い議論が始まるのはむしろ第二章以降なんよ」と的確な指摘をされておられた。
まぁヴァレというのは小説も書いているぐらいなので「ツカミで何か読者の興味引きそうな話をかまさんとアカンやろ」的な発想でパレンケや土偶の話を仕込んだのだろう。じっさい原著にはパレンケの石棺の写真なんかも図版として載せており、まぁコレはオレの私家版翻訳本では著作権的にマズいかもしらんので割愛をしたのだが(ちなみにこの私家版では著作権的に問題があるかもしれない図版は全て掲載を見送った。残念だが仕方がない)ともかくヘンなところはヘン、オカシイものはオカシイという小山田先生の姿勢には見習うべきものがある。
初回の講義は約30分程度でレコーディングもされているので聴くことができる。さらに今後も不定期ながら講義は続けていかれるようであるから、ヴァレに関心のある諸兄は小山田先生のアカウントに要注目である。