信州人というと、よく「理屈っぽい」とか言われる。

まぁ何か引っ掛かることがあると、ひと言いわずにゃいられねェ、というヤツなのだが、その割にひと言いったら気が済んじまって、あんまり大事は成し遂げられない人々である、というのがオレの実感である。そう、オレも信州の産なのだよ(笑)。

閑話休題。最近、夫婦漫才で一世を風靡したミス・ワカナと玉松一郎が主人公の「おもろい女」という芝居がかかっているようだ。主演の藤山直美、だいぶ評判が良いようである。

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唐突に何でそんな話をしたかというと、実はオレの生まれ故郷に、このミス・ワカナにまつわるちょっとした逸話が残されているらしい。ここのサイトをみてもらいたいのだが、つまり戦前、人気沸騰のミス・ワカナがその田舎町に巡業にきた。おそらくこんなド田舎の営業なんてクソつまんないワとでも思っていたのだろう、えらく横柄な態度をとったのであるが、芝居小屋のオッサンの腹の虫はおさまらない。人気者だからって許せねえってことで、以来、「2人の公演は二度と県内では行われなかった」ンだそうだ。

大した話ではない。あるいはちょっと盛ってねえかという気がしないでもない。ただ、こういう話、やっぱそういうのが信州人だよなぁという気がする。オレもそんな町の産として、こんな逸話をちょっと誇らしく思っていたりする。