ブログというのは随時更新し続けなければ誰も見にこないという話があるので、先月末であったか、一週間ほどガンバって続けて書いてみたら若干訪問者が増えた。

増えたけれどもサボってしばらく放置したら、また元にもどって閑散としはじめた。なるほどそういうことなのだなあと改めて思った。

ま、そんなことはどうでも良いのだった。今回はカール・グスタフ・ユングの著書「空飛ぶ円盤」について。

空飛ぶ円盤 (ちくま学芸文庫)
C.G. ユング
筑摩書房
1993-05



よく知られているように、ユングはUFO問題にとても関心をもっておった。そこで最晩年に書いたのがこの本なのだが、極めて単純にいってしまうと「空飛ぶ円盤が物理的な実体としてある可能性は否定できないわけだが、ある種の心的現象として理解することもできるよネ。オレはそういった心的現象としての円盤を論じてみるワ」という本なのであった。

もちろんユングはお得意の「シンクロニシティ」――因果関係で結ばれているわけではないけれども「意味はある」偶然、という禅問答的な概念である――も持ち出していて、つまりUFO現象においては外的事象と人間の精神がどっかでリンクしている可能性も示唆している。なかなか深いものがある。

だが今回は、ユングのUFO論を論じようというワケではないのだった。この本の注釈などをみると、ユングはけっこういろんなUFO本を読んでいることがわかる。なので、今回はそういう本を列記して「ユングも好きだなあ」というのを実感してもらおうと思ったのだった。

しかし、ここに出てくるキーホーの本なんかは有名なので翻訳されてンだろうなあと思ったら、出てないみたい。「未知なるUFO」という本しか訳されてないようだ(ググってみるとこの「未知なるUFO」の原題は「Aliens From Space」とのこと)。意外である。


■Edward J. Ruppelt「The Report On Unidentified Flying Objects」(1956)

未確認飛行物体に関する報告
エドワード J. ルッペルト
開成出版
2002-03-30

 
■Dobnald Keyhoe「Flyng Saucers from Outerspace」(1953)

■Dobnald Keyhoe「The Flyng Saucer Conspiracy」(1957)

■Aime Michel「The Truth about Flyng Saucers」(1957)

■Harold T. Wilkins「Flying Saucers on the Attack」(1954)

■Edgar Sievers「Flying Saucer über Südafrika」(1955)

■Gerald Heard「Is Another World Watching? The Riddle of the Flying Saucers」(1950)

■Orfeo M. Angelucci 「The Secret of the Saucers」(1955)