1945年8月に米ニューメキシコ州サンアントニオではUFOの墜落回収事件が起きていた――とするジャック・ヴァレの著書『Trinity』については、これまで当ブログでも再三論じてきたところである。

要するにこれはHOAXであって、老境に入ったヴァレが焦りのあまりガセネタに飛びついてしまった事例ではなかったかとオレなどは考えているワケだが、この『Trinity』批判の急先鋒である米国のダグラス・ディーン・ジョンソンのサイトから「新しい記事書いたよ」というメールが来たので久々にそのサイトを覗きに行ってみた。

ここで記されているのは最近の『Trinity』をめぐる動きである。

たとえばであるが、今回の記事によればヴァレは散発的にジョンソンの批判に対する弁明をサイト上などに発表しているのだが、部分的に「あぁ確かにそこは目撃者の勘違いだったかもしれないネ」といったことも言い始めているという。要するに若干譲歩する構えはある。しかし、それでもヴァレは「事件そのものは確かにあった」という一線は死守するつもりらしい。おいおい、もう諦めなさいよと言わんばかりにジョンソンはこの記事でも改めて疑惑のポイントを蒸し返している(その詳細は過去のエントリーで触れているのでココでは繰り返さない)。

ちなみに共著者のパオラ・ハリスは第3版にあたる『Trinity』の改訂版を近々出すと言っているようで、そこではジョンソンの批判に対するリアクションも盛り込まれるものと思われる。それからついでに言っておくと、パオラ・ハリスはこの事件の映画化プロジェクトがウォルト・ディズニーとの間で進んでいるなどと実にアヤシイことも口走っている。この『Trinity』問題、これからどうなっていくのか。ヴァレはどうするつもりなのか。今後も生温かい目で推移を見守っていきたい。

なお、最後にこの記事に掲載されていた図表を以下に添付しておこう。目撃者のレミー・バカ(故人)という人物は、事件が新聞記事とかで公になる前に「実はオレ、UFO墜落事件の目撃者なんスよね」とかいってUFO研究者に話を売り込みにいったことがあるのだが、その内容というのはのちのち語り出した事件のストーリーとは相当違っていた。この一事だけでも証言の信憑性が怪しまれるワケであるが、この図表はその相違点を並べてみたものである。心証としては「コリャ全然駄目だろ」という感じデアル。

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