2017年08月







このところUFO本系統で読むに足る本というのは私見ではほとんど出ておらず、そんななかで孤軍奮闘しているのが、在野の超常現象研究グループ、ASIOSの本ということになろう。

その最新の一冊が『UFO事件クロニクル』であって、ケネス・アーノルド事件70周年を記念する本でもある。もはや70周年とかいっても世の中的には全く盛り上がることない中で、実に頭の下がる企画である。

ひと言でいうと、この70年間の主なUFO(関連)事件/事象を簡便に紹介し、かつコンタクティーとか研究者とかいった関連人物の紹介コーナーも加えたことで、UFOにかかわるだいたいの流れがわかるという本である。

むろん、ASIOSという団体の「盲信せず極力客観的なデータを以って語らしむる」という方針がバックにはあるから、一部の職業研究者にみられるハッタリなどとは無縁であり、その意味では半可通のUFOファンには物足りないところもあろうが、そこそこモノのわかった愛好家にとっては実に有用な本であるといえよう(介良事件だとかザモラ事件だとかいった有名な事例についても、オレなどが知らなかった最近の研究の成果が盛り込まれていてタメになった)。

で、今回どういうワケか、一般愛好家に過ぎないオレにも「ジャック・ヴァレとベルトラン・メウーの紹介記事を書いてくれ」というお話が舞い込み、ごくごく短いものではあったが、執筆をさせて頂いた。機会があればゼヒお読みを頂きたい。





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最近「郡純とは何者だったのか」と題するエントリーを何本か書いたところであるが、ちょうどそのタイミングで、まさにその「郡純」を名乗る人がネット上に出現した。

郡純公式サイト」というのが拠点であるようだが、フェイスブックやツイッターにもアカウントを作っておられる。YOUTUBEにもこんなのが上がっておる。



声を聴く限りでは昔とだいぶ感じが違う。だが、新旧の画像でとりわけ個人差が大きいと言われる「耳の形状」を比較してみるとかなり似ている。1953年12月生まれと著書に書いてあるので、それが正しければ63歳で、だいぶ老けておられても当然である。同一人物の可能性は高いのかもしれない。

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だがしかし、このたびのサイトであるとかYOUTUBEとかを見ても、何をしようとしているのかは皆目わからない。

そもそもほとんどがでっち上げであることがわかってしまった1991年刊の『最新 異星人遭遇事件百科』についての釈明とか言い訳とかは一切無い。

にもかかわらず、いまここにきて、宇宙人についての「正しい知識と見方」を普及したいとかいって再び表舞台に出てきたというのは何なのか。韮沢さん的に「ツッコミを入れてもらってナンボのUFOおたく」的芸風で稼ごうとでもいうのか。Kindleで何だか小説みたいなのを売っておられるようだが、その辺が狙いなのであろうか。だがしかし、オレとしては、すべては26年前の総括をしてからの話であると思う。

さまざまな謎をはらんだ郡純問題。今後の展開に注目していきたい(笑)。





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私家版『マゴニアへのパスポート』の通販を開始してからほぼ一週間。30冊ちょっと用意していたのだが、これまでに半分ほど売れた。素人の作った本でもあり、客観的にみればけっこう高いのにありがたいものである。完売も夢ではない。

とまれ、北は北海道から南は大分まで、お求めをいただいた全国のUFOファンの方々には改めて御礼を申し上げます。念のため、申込みフォームへのリンクを再掲。


【追記】おかげさまで売り切れました。購入いただいた方々には改めて御礼申し上げます(2017年9月20日)

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というわけで、一部の熱い要望(笑)を受けて増刷した私家版『マゴニアへのパスポート』ですが、夏コミ「Spファイル友の会」での頒布に続きまして、今回通販を開始することにしました。

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1冊2200円(送料込。前払い)。A5判・398ページ。こちらに申し込みページを置いておきますので、メールフォームにご記入の上、申し込み下さい。

なお、申し込みページにも書いておりますが、今回のバージョンは本の内側のとじ込み部分(いわゆる「ノド」の部分)が狭くなってしまったため、若干開きづらい&読みづらいかもしれません。その辺はご理解のうえ、申し込んでいただければ幸いです。

売り切れの際はご容赦ください。


【注】ツイッターをやっておられる方でしたら「申し込み」は住所(送付先)・氏名・連絡先など記入したダイレクトメッセージを飛ばしていただいても結構です。当方は「 @macht0412  」で運営中です。


【追記】おかげさまで売り切れました。お買い上げ頂いた方には改めて御礼申し上げます(2017年9月20日)



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このあいだ増刷した私家版『マゴニアへのパスポート』であるが、夏コミ3日目の本日13日、「Spファイル友の会」さんトコで若干部を頒布して頂いた(ちなみにこの友の会では今秋に「UFO手帖」第2号という同人誌を刊行予定だと聞いておる。UFOファンの皆さんにおかれましては乞うご期待)。

で、今回持ちこんだ分は結果的にいえば全部ハケたようである。余るかなーと思っていたのだが、案外であった。お買上げ頂いた方にはこの場を借りて御礼申し上げます。

通販のほうであるが、今んところは今月20日前後に告知の予定である。@2000円ちょっと予定。

ツイッター(@macht0412)のほうでもつぶやこうと思っているので、いましばらくお待ちください。

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きのうユング『空飛ぶ円盤』についてちょっと触れたところであるが、改めてパラパラめくってみるとなかなか面白い。

むろん、ご承知のようにユングというのは曼荼羅がどうだ錬金術がどうだというペダンティックな話が次々に出てくるので、そのへんは適当に読み飛ばしながら、ということになってしまうけれど。

ちなみに前回チラッと触れた「空飛ぶ円盤というものは物理現象と心的現象のはざまにある<共時的現象=シンクロニシティ>ではないのか」という主張であるが、実際にはこんな風に書いてある(松代洋一訳)。


UFOは実際に物質的な現象であり、未知の性状をもった存在なのである。おそらく宇宙からやってきて、かなり以前から人類に姿をさらしながら、それ以上これといった関係を地球や人類とはもっていない。しかし、最近に至って、人間が空を見上げるようなとき、一方では宇宙旅行の空想から、他方では、いわば、いたく脅かされている地上の生活のために、無意識内容がこの不可解な空中の現象に投影され、当の現象の一向にあずかり知らないような意味を帯びることになった。第二次世界大戦以後、とくに頻繁に現れているようだが、それは共時的現象、つまり、意味上の一致であると考えられる。


うーん、いいですねー。

あと、この本のなかでは「絵画におけるUFO」という章があって、画家のイマジネーションの中にもUFO的なものは忍び込んでいるのだ的なことが書いてある。これはこれでまたワケのわからん話がいろいろ出てくるのだが、それはともかく、ここではそんな作品の一つとして、E・ヤコビー「火の種播き」という作品に分析が加えられておる。これが何故かとても印象に残る作品なのである。

ちなみに『空飛ぶ円盤』にはモノクロ写真しか載っていないのであるが、検索をかけたところカラー・バージョンの画像を発見したので、ここではそれを貼っておく。カラーでみると、なおインパクトがあるなあ。

El sembrador de fuego
 THE FIRE SEEDER, ERHARD JACOBY, 1954


【注】ちなみに画像の載っていたサイトというのはスペイン語だったので例によってグーグル翻訳のお世話になったら、何だか人権団体の主張みたいなことが書いてあった。この絵は単なるカットとして使われただけのようであった



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ブログというのは随時更新し続けなければ誰も見にこないという話があるので、先月末であったか、一週間ほどガンバって続けて書いてみたら若干訪問者が増えた。

増えたけれどもサボってしばらく放置したら、また元にもどって閑散としはじめた。なるほどそういうことなのだなあと改めて思った。

ま、そんなことはどうでも良いのだった。今回はカール・グスタフ・ユングの著書「空飛ぶ円盤」について。

空飛ぶ円盤 (ちくま学芸文庫)
C.G. ユング
筑摩書房
1993-05



よく知られているように、ユングはUFO問題にとても関心をもっておった。そこで最晩年に書いたのがこの本なのだが、極めて単純にいってしまうと「空飛ぶ円盤が物理的な実体としてある可能性は否定できないわけだが、ある種の心的現象として理解することもできるよネ。オレはそういった心的現象としての円盤を論じてみるワ」という本なのであった。

もちろんユングはお得意の「シンクロニシティ」――因果関係で結ばれているわけではないけれども「意味はある」偶然、という禅問答的な概念である――も持ち出していて、つまりUFO現象においては外的事象と人間の精神がどっかでリンクしている可能性も示唆している。なかなか深いものがある。

だが今回は、ユングのUFO論を論じようというワケではないのだった。この本の注釈などをみると、ユングはけっこういろんなUFO本を読んでいることがわかる。なので、今回はそういう本を列記して「ユングも好きだなあ」というのを実感してもらおうと思ったのだった。

しかし、ここに出てくるキーホーの本なんかは有名なので翻訳されてンだろうなあと思ったら、出てないみたい。「未知なるUFO」という本しか訳されてないようだ(ググってみるとこの「未知なるUFO」の原題は「Aliens From Space」とのこと)。意外である。


■Edward J. Ruppelt「The Report On Unidentified Flying Objects」(1956)

未確認飛行物体に関する報告
エドワード J. ルッペルト
開成出版
2002-03-30

 
■Dobnald Keyhoe「Flyng Saucers from Outerspace」(1953)

■Dobnald Keyhoe「The Flyng Saucer Conspiracy」(1957)

■Aime Michel「The Truth about Flyng Saucers」(1957)

■Harold T. Wilkins「Flying Saucers on the Attack」(1954)

■Edgar Sievers「Flying Saucer über Südafrika」(1955)

■Gerald Heard「Is Another World Watching? The Riddle of the Flying Saucers」(1950)

■Orfeo M. Angelucci 「The Secret of the Saucers」(1955)
 


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