2019年07月

さて、またまた夏の甲子園の季節がやってくる。

各地の地方予選もほぼ終わりつつあるが、最近大きなニュースとして報じられたのが岩手県・大船渡高の超高校級エース、佐々木朗希投手をめぐる一件である。

皆さんよくご存じとは思うが、要するにこの高校の監督、岩手県大会決勝戦でこの佐々木投手をマウンドに上げなかった。決勝まで勝ち上がってくるのにかなり消耗しているし、ここで投げさせるといよいよ故障してしまうンではないか――そんな思いがあったとされる。で、大船渡高校は負けてしまった。

「なんだよ、甲子園まであと一勝っていう試合なんだから投げさせてやりゃあよかったのに!」。どうやらそんな声が澎湃と湧き上がっているらしいのである。

という前置きを経て、さて、今朝の朝日新聞「天声人語」である。ネットでは全文が見られなくなってしまったので、ここでは末尾の部分を貼りつけておくにとどめる。が、朝日新聞に高校野球を論じさせるといつだってトンチンカンになってしまうのはいつのものことで、今回もバカなことを書いている。


IMG_4916

この部分を読んで頂ければ分かるように、「投げさせた方が良かった」とも「これで良かった」ともハッキリ言わない。

「投げさせろ」と言ったら、「ケガもクソも関係ねーからとにかく頑張れ」とゆー古くさいスポ根主義を擁護することになってしまうので「進歩派」を気取る朝日新聞としてはそうは言いにくいところである。

かといって、「投げなくて良かった」といえば、たかが子供の野球を天下の一大事のようにあおり立てて商売の道具にしてきた朝日新聞のこれまでを自己否定してしまうことになるので、そうも書けない。

つまり天声人語子は、この件について別に言いたいことなどないのだろう。世間で大騒ぎになってるので主催者側としても何かひと言書いておこうかなーと考えたはいいが、自分のアタマで突き詰めて考えたことがないので、なんとなく曖昧なことを語って行数をかせいでいたらいつのまにか終わってしまった、というアレである。

であるから、最後に「夢をおいかけることと、途中で燃え尽きないこと。バランスが大切で、かつ難しいのは、どのスポーツも変わらない」とか言っておるが、これも適当にひねり出した文句で、現実は全然違うだろう。高校野球が今や一大ビジネスになっちまったからこそ「投げる・投げない」が大問題になってしまったワケで、有り体にいえば今回の一件が「難しい」のは、「この佐々木投手はプロ野球に入って大活躍することが期待されており、となると、いま故障でもされたら水の泡である」というオトナ世界の事情が一枚噛んでいるからなのである。

そこらで部活をやってる平凡な高校生だったら別になにも「難しくない」。
mixiチェック

オレが定期的に巡回している「UFO研究家」のブログがある。

何故というにこのブログ、実にオモシロイからである。ブログをみると、彼は某著名UFO研究団体の幹部らしく、かつ相当なUFO関連の資料コレクターである。で、ブログにその資料の写真を――たとえば人によっては垂涎のレアものであるCBAなどという昔の日本のUFO団体の資料などを載せては「どうだオレはこういうの持ってるンだぞー」といって威張っているのである。

いや、実際に相当なレアものを持っているのは確かで、そのブログには外国の高名なUFO研究家のサイン本だとか書簡とかなどもしばしば出てくる。だがもちろんそれは、この研究家が自分で受け取った手紙ではなく、ほかの誰かさん宛の手紙だったりするので、いささかゲスな勘ぐりで申し訳ないのだが、おそらくはおカネをつんでどっかから買いとってこられたのではないだろうか? まぁ初手から「何なんだろうネこの方は」という感じはある。その自己顕示欲たっぷりの「ふんぞりかえりっぷり」が、何というか、或る意味「読ませる」。

これは余談であるが、このおじさんのブログには高級そうな料理屋に行って「アレ食ったコレ食った」的なエントリーもたびたび登場し、そんな店に行ったこともないオレからすると「先祖伝来の田んぼでも売ったンか知らんが金持ちはえーなー」という羨望の念が浮かんだりするのであったが、絵に描いたような俗物というのはかえって清々しいのだった(笑)。

いや、そのオモシロさというのはそういう奇特な人物の面白さにとどまらないのである。

このおじさんが自慢げにブログで紹介している資料には当然英文のものが多くある。なので、そこには抄訳的に日本語訳が載っていたりするのだが、その翻訳なるものが実に危なっかしい。というか、よくわからない。

失礼ながらハッキリ言わせていただくと、この方は英語がちゃんと読めないのではないかと思われる。でも資料だけはたんと集めて、その上で「紙ベースの資料じゃなきゃダメだ、ネットでの情報収集など邪道ナリ!」とかいっていつもブログで咆吼されておられるw。つまりオレサマこそがエライのだと言いたいらしい。

なんだかそういう古株の人がエバっている。それがオモシロイ。オモシロくってやがて哀しい。これが日本のユーフォロジーの実態なのだろうなぁと思う。

などということをずっと考えていて、Twitterにチラチラそのあたりのコトを書いたこともあったのだが、その辺の妙味を味わっていただきたく、今回、この方のブログに載っていた「英文和訳」を添削してさしあげることにした。以下、「原文」「おじさんの訳」「拙訳」を順に示す。オレは別に英語は堪能ではないが、かなりマシだとは思うので。たぶん。




(原文その1)The flight proceded without incident until over the Dale Holow Reservoir at which point Capt. Mantell signaled for intrail formation and proceded to drop down and make two 360° orbits over the reservoir (以下略)


(おじさん訳)飛行は、その時点でDale Hollow貯水池の上まで問題なく進行した。マンテル大尉は、内陸部の形成について合図し、そして降下して貯水池を越え2つの360°軌道を作ることを始めた。
  • 「内陸部の形成について合図する」というのは何なんでしょうネ。マンテルは造物主気取りで天地創造でもしていたのでせうかw

(拙訳)そのフライトは、デール・ホロウ湖の上空に至るまで何事もなく進んでいったのだが、そこでマンテル大尉は一列縦隊の態勢をとるよう合図してから降下を始め、湖上で360度のターンを二度繰り返した。




(原文その2)Since the Air Force is responsible for control of the air in the defense of the U.S., it is imperative that all other agencies cooporate in confirming or denying the possibility that these objects have a domestic origin.


(おじさん訳)空軍が米国の防衛における航空管制に責任を負うのであれば、他のすべての機関がこれらの物が国内起源である可能性を確認または否定するために協力することが不可欠である。
  • うーん、UFOは「宇宙から来てる」と言えばいいのか「国内から発進してマス」といえばいいのか。どっち方向に「忖度」すればいいのかこれではよくわからないので困りますネ

(拙訳)空軍が合衆国の防空に責任を負っている以上、こうした物体が国内に起源をもっている可能性があるのか・無いのかを明らかにするよう、他のあらゆる機関と協力態勢を取らねばならない。



【追記】

ちなみに、それではこの方はご自慢の豊富なコレクション(笑)を活用してUFO本の一冊も書いているのかと思って検索してみたことがあるのだが、どうもそういう実績は皆無らしい。唯一、日本屈指のUFO事件として知られる介良事件にかんして「アレはエイリアンが地球製灰皿を改造して飛ばしたものである」などとすこぶるユニークな珍説を唱えているとの由。

日本のUFO研究家はしばしば世間サマから「頭のネジが一本抜けたヒト」扱いされてしまうのだが、残念ながらそれにはそれ相応の理由があるのではないか。



【追記2】

そうだ、もうひとつ書いておきたいことがあった。

この方のブログには「宇宙人にジョグに入れた水を渡したら、そのあとお返しみたいにして連中からパンケーキをもらったおじさん」の話、いわゆる「イーグル・リバー事件」のことも書いてある。で、そのページをみると確かにいろいろな関連資料を集めていらっしゃることはわかる。が、残念、書いていることがまったく薄っぺらい。

そもそもなぜこの事件が世界のUFOシーンで注目されたのかというと、やはりそこではジャック・ヴァレの仕事に触れざるを得ない。

この事件、こういう荒唐無稽な話だっただけに、当初は目撃者のサイモントン(シモントンとする邦文資料もあるが、ここは彼の表記に従う)という田舎のオッサンの妄想だろうという扱いを受けていた。が、そこでヴァレが「ん? そういやぁアイルランドの妖精譚とかだと妖精はキレイな水を欲しがるっていうのは定番だよなー。で、連中の食い物には塩が入っていないという話もあるぜ」みたいなことを考えた。

実際、成分分析にかけた「パンケーキ」からは塩=塩化ナトリウムが検出されなかったみたいに見える資料もあったことから、ヴァレは「なるほどUFO事件っていうのは妖精の出現とほとんど同一と考えていいんじゃねーか」ということを言いだし、名著『マゴニアへのパスポート』を著した(その含意は「UFO現象というのは別に宇宙人なんかとは関係ねえだろう」というものである)。

実のところ、「パンケーキ」からは塩が検出されたというデータもある。なので、そこに限っては妖精譚との類似というのは認められず、そこはヴァレの勇み足だったようなのであるが、ともあれそういう文脈の中でイーグル・リバー事件は「よみがえった」。

いささか長い前振りになってしまったが、ともあれそういう前提の上でこの自称研究家のブログを読んでみると、こういうヴァレの議論がまったくスルーされていることに気づく。一カ所、ヴァレとアレン・ハイネックの共著『The Edge of Reality』がこの事件に触れているという記述はあるが、それっきりである。

一方、一連のブログでこのおじさんが力を込めて強調しているのは

■宇宙人のズボンの横には赤いラインが入っていたという記録があるが、正しくは白だった
■サイモントンは養鶏家ではなかった
といった、オレから言わせれば実にトリビアルなおはなしである。

まさに「木をみて森を見ず」。頑張って集めた資料を虫めがね片手に一生懸命よむのも結構だが、一歩進んで、そこから何か意味のあることを引き出すクリエイティビティがなければいくら威張っても虚しくはないか。UFO研究家だとかいうんなら。


【追記3】

どうせなので、もうひとつ言っておくか。

このおじさん、「その辺のネット情報を参考にしたようなUFO本は手抜きである、商業出版するンならちゃんと紙資料にも当たりなさい」的なことを再三再四ブログで言っておられる。ここからオレが思うことは二つある。

一つは、ここに見られる市販のUFO本への彼の「敵意」である。

おそらくそこで攻撃対象として想定されているのはASIOSあたりが出しているUFO本なのだが、オレなんかは「別にネットでチャチャっと情報集めて本作ったって別にイイじゃん」と思う。だが、彼は「ちゃんと文書資料に当たらんとダメ」とかワケワカンネー説教を始める。そこには当然「紙ベースの資料イッパイ持ってるオレはエライ」という含意があるわけだが、これはオレが推察するに、長年自称「UFO研究家」をやってきたにも関わらず、どこからも「じゃあNさんUFO本書いてネ」というオファーが無かったが故の彼のルサンチマンの表現ではないのだろうか?

でも、それはおそらく自業自得なのである。上にも書いたように、いくら資料集めたって英語力がアヤシイのでちゃんと読めない。資料を分析して独創的なアイデアを生み出す能力もない。ただ長い間ギョーカイにいただけ。そんなヒトに「UFO本書いて!」なんて注文が来るハズがないのである。そう、自業自得。

オレが思うこと「その二」。

「チャチャっとそこいらの情報を小器用にまとめただけのUFO本はダメ」という彼の「持論」に従うのであれば、当然そこで第一に批判されるべきは近年国内で最も多くのUFO関連本を量産している某N木S一Rさんであると思う。心あるUFOマニアであれば皆さん知っていることであるが、この人は明らかなHOAX(「でっち上げ」の意)と判明している事例を本のなかで平気で紹介したりしてる(この点について、ギョーカイには「彼は生活のためにわかっててそういうことしてるんだよ見逃してやんなよ」という人もいるが、オレはそういうのは認めない)。

だが、彼は決してN木さんを批判しない。何故か。

実はN木さんというのは、このおじさんが幹部を務めているUFO団体の主宰者なのである。ブログをみていると、たまに団体の会合だナンだといって一緒に仲良く酒飲んでる写真なんかもアップしている。親分なので「忖度」しているということなのだろうか。N木さんを批判してるンならそれはそれで主張に一貫性は出てくるので「まあそういう主張もありだろう」と思うのだが、残念ながらそういう真っ当な姿勢は見てとれない。とゆーか、そういう安直なHOAX案件を平気で載せてるN木さんの本を賞賛してたりする!

親分―子分関係で縛られてるようじゃ日本のユーフォロジー駄目だろうよ。それがオレの結論である。






mixiチェック

実はこのたび家のテレビを買い換えた。十数年使っていた東芝の32C3500(32インチ)を廃棄して、新たに選んだのは同じく東芝の――もっとも今では中国企業傘下に入ってしまった東芝ではあるのだが――50M520X(50型)である。4Kも映る廉価版液晶という位置づけで、今度のはVAパネルなので少し斜めから見ると映像が白っぽくみえてしまうという弱点こそあるが、回転台も併せて買ったこともあり、とりあえずは満足している。

31jH2RxzvLL._SX355_


さて、そんな関係もあって5年前に組んだテレビの録画用PCを微改造することにした。
以下、備忘録として。


これまでは「asus H97M-PLUS」のオンボード出力をHDMIでテレビに出力していたのだが、録画したTSファイルを新しいテレビでみると、場面転換時とかに一瞬切り替わりがもたついて、カクカクするような感じがある。コマ落ち、というのだろうか。その瞬間、色合いが微妙に変化するような気もする。

4Kの「3840×2160」という解像度での出力じたいは出来るのだが、やっぱりこれはマザボ出力の限界なのではないか。そんなことを考え、今回、思い切ってビデオカードを入れることにしたのである。

買ったのは玄人志向「GF-GTX1650-E4GB/OC/DF」。2万エン弱。GPUのGTX1650は補助電源不要で消費電力も75Wで済むというので、まず無難な感じであろうと選んだ。

で、実際に換装してみる。内部はギッチギチになってしまい、エアフローはだいぶ劣悪になってしまったがやむを得まい。で、HDMIケーブルでテレビとつなぐ。肝心の映像であるが、うーむ、時折カクカクってなる感じはだいぶ良くなったような気もするが、まだ若干残っているような感じがする。どういうことなのか。

ここで、ふと思いつき、再生ソフトを「Tvtest」から「VLCメディアプレーヤー」に変えてみる。すると、うむ、これまでの症状は収まったぞ。すると結局はハード的な問題というより、「Tvtest」の設定がおかしかったのだろうか? 「なんだかよくわからんが、まぁとりあえずビデオカードは買ってしまったし、問題は収まったようなのでヨシとするか」という状況。

【追記】

さてその後、「VLCメディアプレーヤー」だと5.1chのTSファイルをうまく再生できないことに気づいた。背景音とかはわかるのだが、セリフとかが聞こえない。データを2チャンネルにうまく落とし込んでくれないらしい。ここはTVtest前提でちゃんと再生ができるよう、抜本的な対策を取らねばならんようだ。ということで素人なりにイロイロお勉強したところ、ビデオカードとテレビの接続にはいろいろと設定をしなければならないということがわかった。

つまり単にHDMIケーブルでPCとテレビをつなげばイイという話ではないらしい。とりあえずNVIDIA のコントロールパネル、それからテレビの設定をいじって4K/60pやHDRの設定をしてみた(→この辺のサイトを参考にした)。ついでにTVtestのほうもバッファリングするよう設定を変え、バッファサイズを20000ぐらいにしてみた。

で、結果的にはこれでTvtestで再生をしてもカクつきがほとんど気にならなくなった(TSファイルの再生のみならず、PC上のTVtestでテレビを視聴しても何となくギクシャク感があったのだが、これも解消)。理屈は全然わかってないけどまずはOK。

強いて言うと、番組をテレビで観るときと、PCのTVtest上で観るときの画面の色合いの違いが気になる。PC出力についていうとその辺はコントロールパネルで調整できるようなのだが、なんかうまくいかないのでとりあえずは放置。


【さらなる追記_2019/07/12】

で、その後、イロイロとまた設定を弄っているのだが、よく考えてみるとPCからテレビに映し出すTSファイルというのは結局HD画質(1920 × 1080)のデータである。これを3840×2160のテレビ画面で観るというのは、つまりどこかでいわゆる「アップコンバート」が必要になるということではないか。そうするとオレの理解ではここに選択肢が二つ出てくることになる。つまり

①PC内でHD画質のデータをアップコンバートして4K画質(3840×2160)でテレビ側に出力する
②PCからテレビにはそのままHD画質のものを渡し、テレビ内で3840×2160にアップコンバートする

じゃあ、どっちが画質がいいのか。

念のためPCから「HD画質で出す」「4K画質で出す」の両者を画面上で比較してみたんだが、アレ、なんだか4Kで出したほうが「ツブツブ感」があって汚いような気がするぞ。むしろ「HD画質」で出したほうが滑らかな感じ。理屈はよくわからんが、テレビ内でアップコンバートしたほうが画質は良好なのではないか。

うーん、何となく「PCから4K映像を出す」ほうがエライような気になってそのように設定したのだが、以上のような流れでPC側からはフツーにHD画質で出力をすることにした。PC内に4K画質のデータがあったバアイにのみ、4K出力は意味をもってくるのではないか? 素人ながらの暫定的な結論。

*なお、HDRというのも「キレイにみえる仕掛け」みたいなものかと思っているのだが、イマイチ良く理解できていない。で、いったんはPC上で設定できたような記憶があるのだが、いろいろいじっているうちにグレーアウト状態になってONに切り替えられなくなった。ネットで検索してみると、そもそもCPUがHaswellとか古い世代だと設定できないのだ的な記述にも遭遇し、「アレ、オレはなんか幻をみていたのだろうか」と狐につままれた気分。










mixiチェック

↑このページのトップヘ