2020年09月

朝日新聞にはパブリック・エディター制度というものがある。社の内外の人間に「朝日の報道姿勢を検証してもらいましょう」といって提言をしてもらう制度だと思われ――オレの記憶では確か例の「慰安婦誤報事件」を反省して作ったものであったハズだが――それはともかく、朝日の社員としてそのパブリック・エディターをやっておる山之上玲子という人が最近書いた「政権評価の声、感じ取れたか」という原稿がTwitterなどでそこそこ話題になっているらしい。

オレ流に乱暴に要約すると「朝日新聞はずっと安倍政治を批判してきたが、安倍政権への支持率はけっこう高くて、こないだの世論調査では実績を評価するという人が71%もいた。朝日はこれまでそういう人たちが考えていることを軽視したり無視してきたのかもしれない。私たち、これはちょっと反省したほうがいいかもね」という主張である。

だが、これに対するオレの感想は「バカバカしい!」の一語に尽きる。

いつも言っているように、朝日新聞は常に庶民の味方を気取っているのだが、最近の庶民はほとんどが「政治なんてもの、ま、こんなもんじゃネ?」とかいって安倍独裁政権を支持してきた。笛吹けど踊らず。こりゃどういうことなんだ? おれ達どっかヘンだったかな? 朝日新聞がそう自問したくなるのはワカル。

ワカルけれども、オレからすりゃそりゃ多くの国民がバカだからそうなっているだけの話であって、いまさら猫なで声を出して「皆さんが安倍支持した理由とか、私たちもちゃんと耳を傾けるべきでした」などと言ってもムダである何となればバカにつける薬というものは無いから。

「庶民は正義である」というタテマエがある以上、なかなか言いづらいことではあるのだろうが、山之上玲子記者もこんな下手に出る必要はさらさらなく、例えばエーリヒ・フロムでも引用して自ら自由を捨てて権力に盲従する大衆心理の愚でも説きつつ、「お前ら国民のオメデタイのにはほとほと呆れたゼ」か何かいって国民大衆にケンカを売るべきだったのである。


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さて、本日9月16日に安倍内閣は総辞職し、菅政権がスタートする。

そんなタイミングにあわせてということなのだろう、本日の天声人語は安倍政治の総括のようなことを書いている。

オレなりにまとめると、「経済政策はまずまず良かった。だが、モリカケなどの疑惑については全部誤魔化して国民が忘れるのを待つ、という姑息な手段をとってきた。なんとも酷い政権であった」といった内容である。

まぁ基本的には正しい認識だと思うのだが、一番最後のところまで読んで「ん?」と思った。


▼それでも支持は離れないだろうとおごり、世論とはそんなものだと高をくくる。安倍政権の姿を、菅政権は継承するのだろうか。


いや、「世論とはそんなものだと高をくくる」とか言われても、実際、世論はこの間ずっと安倍政権を容認してきたではないか。どんな悪辣なことをしようが選挙をすれば自民党は連戦連勝だったわけで「それでも支持は離れなかった」し、「世論とはそんなもの」だったのである。

いちおう民主主義のタテマエからいえば、選挙で勝てば「あぁ、モリカケなんてものは選挙民は大して気にしてないんだ」と考えても別に間違いではない。それを「おごり」だとか「高をくくる」とか批判されても自民党としては困ってしまう。「だって自民党勝ったでしょ?」てなもんだ。だとすれば、天声人語がここで批判するべきは「そんな自民党に平気で票を入れてしまうアホな国民」だったのである。

だが、およそ朝日新聞というのは「庶民大衆というのは権力者によって抑圧されているかわいそうな人びと」というステレオタイプをもっているので、「大衆はバカだ」ということをよう言わん。安倍がどんなヘタを打ってもここまで政権を続けてこられたのは、要するに大衆がアホだったからである。それを言わずして、安倍が「おごっている」とか言ってもムダである。結果、今回も残念ながらまったく説得力のないコラムになってしまった。言うまでもなく、菅政権はそんな「安倍政権の姿勢」を継承するのである。

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【追記】
と言っていたら、発足したばかりの菅内閣の支持率は74%だったそうだ(日経新聞の世論調査)。愚昧な国民はこうやって自公永久独裁政権をずっと支持し続けていくのであろう(笑




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くみ取り式のトイレに入っている。気がつくと便器のあたりが四角いシートのようなもので塞がれている。その「シート」の右側のすきまから手が二つ出てきて、窓をあけるような感じでシートを左側に押し開けた。誰かがその暗闇に横たわった状態で潜んでいるらしい。

必死でそいつを踏みつけようとしたが手応えがない。ギャーッと夢の中で叫んだところで目が覚めた。


【感想】

なんだか意味がよくわからなかった。出現した手にはえていた「爪」が何故か印象に残っている。とても怖かった。


 
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