このたびの原発事故にかんして、個人的には「年間100ミリシーベルトの被曝なら甘受できる」、というか「俺は甘受する!」と考えていたのだが、「がんのリスクが微妙に上がりはじめる閾値としての100ミリシーベルト」というのは、とりあえず「年間累計」としての数字でいいんだよね?

というのも、けさの読売新聞を読んだら、ちょっと気になる表現があったから。

「基礎からわかる原子力」という解説記事なのだが、こういうくだりがある。

国際放射線防護委員会(ICRP)では、一般住民が1年に浴びて良い人工の放射線量を1ミリシーベルト以下と設定している。原爆被爆者の健康調査などから、被曝量が100ミリシーベルト以上になるとがん発症が増える可能性があるとのデータに基づき、「80歳まで放射線を浴び続けたとしても、80ミリシーベルト以下に抑えられる」量と考えたのだ。

このくだり、「自然放射線以外に余計に浴びる放射線が生涯累計で100ミリシーベルト以上になるとまずい」っていう風にも読める。本当にICRPは「80歳まで放射線を浴び続けたとしても、80ミリシーベルト以下に抑えられる」から年間1ミリシーベルトは一つの目安になる、というようなことを言ってるのだろうか?

じっさい、自然被曝量年間10ミリシーベルトのブラジル・ガラパリの場合、ここで80年生きた人の生涯被曝量は800ミリシーベルト。しかしここは決してガン多発地帯ではないというのだから、「生涯累計で100ミリシーベルト」みたいな線引きはまったく無意味だと思うのだが。

ちなみに記事ではそのすぐあとにこうも書いている。この箇所は、ストンと腑に落ちた。

ICRPは2007年、「非常時には、一般住民の限度の目安を年20~100ミリシーベルトまで引き上げても良い」と勧告。

こういう時節である。われわれも情報リテラシーを磨いていかないといかんなぁ、と思うきょうこのごろ。