「新潮45」の長山靖生氏の論考を読んでいて知ったのだが、原発の高レベル放射性廃棄物の捨て場所として、フィンランドではオンカロ(「隠し場所」の意)と名づけた処分場を作ってんだそうだ。岩盤を深さ500メートルまで掘って埋める。

で、そういう施設だから、10万年後(笑)までちゃんと管理しないとマズイ。が、なんせ10万年後(笑)なのである。ちなみに今から10万年前というと学校で習ったネアンデルタール人なんて連中が健在だった時代ですから、10万年後というのは、さて、どんなんなってるのか想像もつかん。「ここに危険なものが埋まっている」という話をみんな忘れちゃってるかもしれない。とゆーか、その頃、地球を支配してる人たちは、いま我々が使ってる言語がわかんなくなってるだろうから、どうやって危険を伝えるか、というのはマジ難しい問題になる。

こちらのページなど見るとムンクの「叫び」の絵を添付すれば、みたいな話さえあったらしい。もっとも俺も大好きなムンクは北欧つながりということもあるので、これはひょっとしたらジョークなのかな?

ともかく、もうこうなるとほとんどギャグのような世界。だが、たしかに原発推進論者の方々は「10万年先の世界」にたいしても責任を取る必要があるので、ホントはこういう冗談のような議論もマジメにやらないといけないはずなのだ。

ともあれ、俺なんかがボーッとしてる間に、人間のイマジネーションを遥かにこえた「万年」単位のプロジェクトは始まってたというわけだ。仮に人間の世代が30年でひと巡りしていくとすれば、10万年÷30=3333世代。人類が存続してればの話だが、そんな先まで負債を先送りしちまったんだなぁ俺たちは。

なんか非常にヤバイことになっていると、俺は今さらながら思う。そして、10万年越しのプロジェクトを背負うことに畏れを感じなかった人々の感性もけっこうコワイ。

もちろん推進論者の方々も人の子なので、実際は自分の孫子の代というか、まぁせいぜい三代四代先ぐらいまでしか人類の未来についてはイメージもわかんだろうし、たぶん「100年200年管理できれば御の字。それより先は…ま、未来の人が何とかしてくれんじゃね?」といったあたりがホンネなんじゃないか? 仮定の話でナンだが、もしホントにそんな問題先送り感覚でやってきたんだとしたら、それはそれでたまらん。無責任、というか。

ちなみに日本では、最終処分場をどこに設けるかとかはまだ決まってないみたいですな。ホント推進論者の方々はツワモノ揃いだ(笑)。

8.jpg

※なお余談ながら、この画像は「チューリッヒ大学人類学研究所のクリストフ・ツォリコッファーらによるネアンデルタール人の子供の復元図」だそうだ。現生人類とほとんど見かけ変わらんのな。昔はネアンデルタール人っつーと毛むくじゃらのオッサンの絵が出てきたもんだが、知らん間に学問は進歩していたようである。