このたびの放射線禍にかんして、相対的汚染地域というべき江戸川区に住んで子育てをしながら、それでも「まぁこのぐらいなら何とかなるんではないか」とおぼろげながらに思っているのは何故か。それはやっぱり「自然放射線量でいえば世界にはもっともっと高いところがあるじゃん。でもそんなに致命的な話にはなってないじゃん」という情報があるからだろう。
例の年間10mSv地域、ブラジル・ガラパリでは、染色体異常こそ高いもののガンは増えていないというし、事故直後には「ローマは0.25μSv/h」みたいな報道もあった。世界各地を見渡せば、俺のいま住んでるあたりの0.15μSv/h(ちなみに愛機DoseRAE2の数字なのでそれほど鵜呑みにはできんがw)程度の空間放射線量は、まぁそれほど致命的な感じでもないンじゃないかと思う(思いたい)。じっさい、「東北大学流体科学研究所 融合流体情報学研究分野 大林・鄭・下山研究室」の「世界主要都市の放射線量(2011年7月)」なるコーナーをみると、ニューヨーク0.25μSv/hとか書いてあって、ちと安心したりする。
つまりだな、人工の核種が発する放射線だろうと、自然放射線だろうと、γ線として「外部被曝」する限りでは人体への影響は変わらん。となれば、さしあたっていま俺の住んでる辺りの0.15μSv/hという数字はニューヨークだロンドンだというあたりよりなお低いのであって、即座に慌てる必要はない筈なのだ。
しかし。
俺がこれまで学んだところでは、問題は、体内に取り込まれた人工の核種は体内濃縮されて人体に大きな影響を及ぼす、というところにあるらしい。つまり、おそらくその辺の土の上に降り積もってる核種が空気中を浮遊したところを吸い込んだり、あるいは食物に付着したところを食べちゃったりして、ともかく「体内被曝するかどうか」というところが大きいようなのである。
ところが、例えば政府の言う食い物の暫定値みたいなのがどうにも安心ならんのだ。つまりアッチで少し、コッチで少し、とそれぞれは暫定値以下の食物を摂っていたとしても、合算すれば結構な数字になっちまう、そういう可能性があるのに、牛肉なら牛肉という一品目だけ取り上げて「さしあたって問題ない」と連中は言うのである。この辺のロジックは武田邦彦氏がしばしば批判するところであって、時折トンデモっぽくなってしまうけれども彼を俺が好意的にみているのは、そういう大外れのない論点を大衆に提示してくれるからなのである。
閑話休題。ともかく内部被曝については難しい問題があって、しかも低線量・長期間という内部被曝の場合、「ペトカウ効果」といって予想外の健康被害をもたらす可能性がある――つまりは牛肉からの××ベクレルは××μSv相当、みたいなハッキリした算術さえ必ずしも信用できないということになると、もう先々の計算もできなくなってしまうのである。
であるからして、内部被曝については、極力遠いところの食材を求めていくしかないなぁという判断がひとつ。もひとつは、「外部被曝はあんまり気にする必要ないじゃないか」という先の判断とは微妙に矛盾するんだが、それにしても無用の外部被曝を避けることができれば、どれぐらい有効かは知らんが少しばかり「マージン」ができていいんじゃね、というのが一つ。
ということでいえば、人工放射線による外部被曝も、いまどれぐらいのレベルなのか押さえておくのは無駄ではないわけであって、とりあえず私的メモとして本日7/19時点の状況を以下にメモしておくのだった。
いまのところ俺の家の近くの空中放射線量は、愛機DoseRAE2(笑)によるならば、おおむね0.15μSv/h。家の中は0.10μSv/h見当である。この機種、絶対値もさほど外していないという定評があるらしいので、とりあえずこれを信用するとしよう。このうち平常時の自然放射線量はどれほどなのかハッキリしないのだが、若干「危険厨」寄りに立って、事故前はやや低めの0.03μSv/hだったと仮定する。と、仮に子供が屋外に8時間・家に16時間いるとして人工放射線の1年間の外部被曝量は、(0.12*8+0.07*16)*365≒759μSv(ゲンミツなことをいうと、家の中で浴びる人工放射線が0.10-0.03=0.07μSvという単純な計算でいいのかどうかはわからんが、そんなに外れてはいないだろうということで)。
つまり年間0.75mSvである。人工放射線は年間1mSvが暫定的安全域(笑)なので、ともかく内部被曝+外部被曝を年間1mSvに抑え込めばまず文句はあるまい、という話になっているのだが、そのラインで考えてみるとすると、この時点で既に1mSvの「4分の3」を使い切っちまっている。オイ何とかしろよ東電、対応しろよ江戸川区、といいたいのだが、連中は何もしてくれないので、じゃぁ内部被曝をギリギリまで押さえるしかないのかナとまた話は元に戻るのである。
「しかしどうも年間1mSvに収めるのは無理っぽいナ」「でもNYやらローマ考えればそんな致命的な話でもなかろう」「だがしかし詳細不明のペトカウ効果はコワイとかいって肥田先生は警鐘乱打しとるしなぁ」etc。ともかく悩みながら生きていくしかないのである、ポスト・フクシマの時代に生きる俺たちは。
などと計算しながら思うのは、空間線量からして既に俺ンとこの10倍ぐらいある福島市あたりの人たちは、本当に大丈夫なんだろうかということである。大人は、まぁ大勢に影響ないにしても、子供たちはどうなんだろう。なんかホント釈然としないのである。
例の年間10mSv地域、ブラジル・ガラパリでは、染色体異常こそ高いもののガンは増えていないというし、事故直後には「ローマは0.25μSv/h」みたいな報道もあった。世界各地を見渡せば、俺のいま住んでるあたりの0.15μSv/h(ちなみに愛機DoseRAE2の数字なのでそれほど鵜呑みにはできんがw)程度の空間放射線量は、まぁそれほど致命的な感じでもないンじゃないかと思う(思いたい)。じっさい、「東北大学流体科学研究所 融合流体情報学研究分野 大林・鄭・下山研究室」の「世界主要都市の放射線量(2011年7月)」なるコーナーをみると、ニューヨーク0.25μSv/hとか書いてあって、ちと安心したりする。
つまりだな、人工の核種が発する放射線だろうと、自然放射線だろうと、γ線として「外部被曝」する限りでは人体への影響は変わらん。となれば、さしあたっていま俺の住んでる辺りの0.15μSv/hという数字はニューヨークだロンドンだというあたりよりなお低いのであって、即座に慌てる必要はない筈なのだ。
しかし。
俺がこれまで学んだところでは、問題は、体内に取り込まれた人工の核種は体内濃縮されて人体に大きな影響を及ぼす、というところにあるらしい。つまり、おそらくその辺の土の上に降り積もってる核種が空気中を浮遊したところを吸い込んだり、あるいは食物に付着したところを食べちゃったりして、ともかく「体内被曝するかどうか」というところが大きいようなのである。
ところが、例えば政府の言う食い物の暫定値みたいなのがどうにも安心ならんのだ。つまりアッチで少し、コッチで少し、とそれぞれは暫定値以下の食物を摂っていたとしても、合算すれば結構な数字になっちまう、そういう可能性があるのに、牛肉なら牛肉という一品目だけ取り上げて「さしあたって問題ない」と連中は言うのである。この辺のロジックは武田邦彦氏がしばしば批判するところであって、時折トンデモっぽくなってしまうけれども彼を俺が好意的にみているのは、そういう大外れのない論点を大衆に提示してくれるからなのである。
閑話休題。ともかく内部被曝については難しい問題があって、しかも低線量・長期間という内部被曝の場合、「ペトカウ効果」といって予想外の健康被害をもたらす可能性がある――つまりは牛肉からの××ベクレルは××μSv相当、みたいなハッキリした算術さえ必ずしも信用できないということになると、もう先々の計算もできなくなってしまうのである。
であるからして、内部被曝については、極力遠いところの食材を求めていくしかないなぁという判断がひとつ。もひとつは、「外部被曝はあんまり気にする必要ないじゃないか」という先の判断とは微妙に矛盾するんだが、それにしても無用の外部被曝を避けることができれば、どれぐらい有効かは知らんが少しばかり「マージン」ができていいんじゃね、というのが一つ。
ということでいえば、人工放射線による外部被曝も、いまどれぐらいのレベルなのか押さえておくのは無駄ではないわけであって、とりあえず私的メモとして本日7/19時点の状況を以下にメモしておくのだった。
いまのところ俺の家の近くの空中放射線量は、愛機DoseRAE2(笑)によるならば、おおむね0.15μSv/h。家の中は0.10μSv/h見当である。この機種、絶対値もさほど外していないという定評があるらしいので、とりあえずこれを信用するとしよう。このうち平常時の自然放射線量はどれほどなのかハッキリしないのだが、若干「危険厨」寄りに立って、事故前はやや低めの0.03μSv/hだったと仮定する。と、仮に子供が屋外に8時間・家に16時間いるとして人工放射線の1年間の外部被曝量は、(0.12*8+0.07*16)*365≒759μSv(ゲンミツなことをいうと、家の中で浴びる人工放射線が0.10-0.03=0.07μSvという単純な計算でいいのかどうかはわからんが、そんなに外れてはいないだろうということで)。
つまり年間0.75mSvである。人工放射線は年間1mSvが暫定的安全域(笑)なので、ともかく内部被曝+外部被曝を年間1mSvに抑え込めばまず文句はあるまい、という話になっているのだが、そのラインで考えてみるとすると、この時点で既に1mSvの「4分の3」を使い切っちまっている。オイ何とかしろよ東電、対応しろよ江戸川区、といいたいのだが、連中は何もしてくれないので、じゃぁ内部被曝をギリギリまで押さえるしかないのかナとまた話は元に戻るのである。
「しかしどうも年間1mSvに収めるのは無理っぽいナ」「でもNYやらローマ考えればそんな致命的な話でもなかろう」「だがしかし詳細不明のペトカウ効果はコワイとかいって肥田先生は警鐘乱打しとるしなぁ」etc。ともかく悩みながら生きていくしかないのである、ポスト・フクシマの時代に生きる俺たちは。
などと計算しながら思うのは、空間線量からして既に俺ンとこの10倍ぐらいある福島市あたりの人たちは、本当に大丈夫なんだろうかということである。大人は、まぁ大勢に影響ないにしても、子供たちはどうなんだろう。なんかホント釈然としないのである。
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