春の選抜高校野球が始まりました。で、全国的にも高校野球が弱いことで知られるわが郷里の長野県でありますが、今年は地球環境(佐久市)という学校が出場を果たしております。

頑張れ、といいたいところですが、しかし、どうも素直にそうは言えないンだなあ。

この学校、通信制である。にもかかわらず、野球部員は寮生活をしているのだそうな。で、単位はリポート提出でもらえるシステムがあるらしい。ということは、昼間のあいだずっと野球三昧でも問題なし。でもって主力選手は例によって県外から来る「外人部隊」。

はい、おわかりですね? 学校サイドからすれば野球先進地から子供を連れてきて、なりふりかまわず甲子園に出て名前を売って、で、これで学校経営も安泰ダ、学生さんも野球弱小県にくれば甲子園に出られる可能性がずいぶん高くなってバンバンザイ、という例の「青森山田」「光星学院」パターンですね。しかも今回は「通信制」のオマケもついてるので、実質野球だけやってりゃいいという「野球予備校」状態でおKというワケですな。

ま、もちろん長野県でも、昔っから松商学園とか、外人部隊入れてる「強豪」はあったんだが、それでも地元勢が半分ぐらいいたりして可愛げのある「補強」だったンだが、もう、ここまでくると、とにかく「勝ちゃいーんだろ!」的な余裕の無さというか、何というか、言葉がないのである。

まぁ古くは自由民権運動(笑)の拠点とかになったりしたこともあり、長野県というのは「教育県」といわれてきた。少なくともこういうガツガツした下品な学校(語弊があるならば許せ)など存在しえなかったと思うのだが、しかし現実はこういうことになっている。

もちろん、前にこのブログで書いたように「いまさら清く正しい高校野球」なんてありえねーよ、と思ってはいるんだが、わが故郷の「代表」がこんなになっちまうとは若干ショックであったりもするのだった。

こういう搦め手を許していいだ? 「出ると負け」だっていいずら! と、日頃斜に構えているオレも何となく田舎の方言をまじえて主張したくなってくるのである。

P.S.とはいいながら、地球環境がこの土曜日、初戦で当たるのは、モノホンの強豪・履正社(大阪)だそうですから、コテンパンにやられるのは必定でもあり、こういう懊悩をしていられるのもあと2日だけでしょうな(笑)


【3月26日追記】
とかいってるうちに、雨天順延で昨日25日に地球環境―履正社戦があったそうなんですが、スッカリ忘れてました(笑)。テレビ観戦もできませんでしたが、結果、地球環境2対5で負けでした。ま、長野の涼しいとこに野球合宿にきてる大阪の子たちの試合みても別に応援しようとも思いませんからネ、ま、特に何の感慨もありません。