出版会社だとかが談合して「出版デジタル機構」なる会社を作ったとのこと。電子書籍を作るのは難しいので、カネも貸してやるし手取り足取り教えてやるから各社足並み揃えてサッサと電子化進めましょうねという話らしい。

しかし一般の消費者からすると、「なんかいつまでたっても同じようなこといってて、全然電子図書の時代になってねーじゃん。今度のはどうなんだよッ」というのが実感である。

けっきょく、オレがいいたいのは米アマゾンみたいなサービスを日本でやってくれりゃ文句はねえ、ってことなのだ。Kindleも買ったことだし、これまでに何冊か英語の電子図書を購入しているんだが、一回買えばKindleではもちろん、PCでもiPhoneでも専用のアプリで読むことができる。仮にKindleが壊れたって「あ、いーっすよ全然」みたいなノリで、もいちど別の端末にダウンロードすればいいんだし、つまり読書端末の機種依存みたいな問題もなくて、その辺でいろいろ心配する必要もない。しかもペーパーより安かったりするし。

もちろん日本の場合は、権利関係がこれまでいーかげんだったんで「利権」をめぐる調整が必要だとか、あるいは縦書き・ルビの絡みで統一規格をどうするかといったあたりでなかなかコンセンサスが得られなかったとか、まあいろいろ大人の事情があることはわかるんだが、しかし、こういうスピード命の時代に何年もグダグダグダグダやってるから「日本の出版社には無理」とかいわれるのである。

オレなんかも「もうこうなると日本の業界は外圧でしか動かんから、いっそ剛腕アマゾンに日本市場を支配していただいたほうが良いのではないか」と思ったりするのである。「出版デジタル機構」というのはユーザー目線でちゃんとオーターナティブを提示してくれるのか?