「ゆっくり出社」が常態の不良サラリーマンとはいえ、たまには猛ラッシュの通勤電車に乗らざるを得ないこともある。

とりわけオレの場合は全国的にも殺人的乗車率でならす東京メトロ東西線を使っているから、そういう日はけっこう気合いを入れていかんとならんのである。たまさか奇麗なネーちゃんとかが近くにいて、まぁ体の前面を押しつけるとかいうことだと犯罪に問われる恐れナシとしないが、殺人的ラッシュであるからして尻と尻を激しく押しつけあうような状況もないではなく(念のためであるが意図せずして、である。ここんとこ誤解無きようにw)、そういう場合は不可抗力ということもあり拷問にも等しい状況にあって「地獄に仏」というか「干天に慈雨」というか、期せずして一服の清涼剤的ひとときを過ごすこともあるわけだが、今回いいたいのは全然そういうことではない(笑)。

そういう満員電車だと運転士の技量が如実にわかる。満員電車が数珠繋ぎ常態となると、減速・加速に微妙な手加減が必要となる。そういうときにカックンブレーキとかかます運転士がいるわけだが、もうつかまるところもなく立っている俺らとしてはなすすべがない。グラッと揺れて隣りの人に体重預けてゴメンナサイ、オレは別にアンタを押したくないんだがこういう運転されては何ともはや、という状態になってしまうのである。

これがうまい運転士になると、微妙に減速したのち、さしたるショックもないままに加速に転じたり、といった具合で、乗客をあんまりグラグラ揺らさない。「あぁ今日の運転士はうまいなー」と心やすらぐのである。

となると、オレ的にはこういう上手い運転士を顕彰したくなる。アンタのおかげで満員電車の苦痛が少し和らぎました有り難うといいたくなる。言いたいんだが、しかし「何時何分発の特急××8号」みたいにその電車を特定することは不可能なのである。数分置きに電車は来るわけだし、しかもそれはダイヤ通りに来るわけではなくてメチャクチャに来るわけだから。

偉い運転士に有り難うを伝えたい。で、あわよくばそういう運転士さんの給料をもっと上げてやってほしかったりする(いや、意外にその辺の技量はちゃんと東京メトロで査定していて、うまい運転士は高給だったりするんだろうか? それならそれでいいんだけど)。オレに何かできることはないんだろうか?