さて、最近は「天声人語」批評もすっかりサボっているのだが、今日はクリスマスイブの日ということで天声人語も関連ネタを書いてきており、これがまた箸にも棒にもかからないシロモノだったため久々に取り上げることにした。

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例によってカネを払わないと朝日新聞のサイトでは読めないので、批評上必要な箇所として最後の部分を貼っておくけれども、要するにクリスマスの話を前振りにして、「日本というのは様々な外国の文化を取り入れてきてそれは結構世の中に定着してきている、ああ面白い国であるなぁ」という、ただそれだけの話である。

まぁ別に毒にも薬にもならないコラムといえばそれまでであるが、オレとしてはここでその例証としてクリスマスを持ってくる性根が気に入らないのである。

実は天声人語は以前これと同工のコラムを書いており、それは違うだろうというのは以前にも当ブログで書いたので関心のあるかたはそちらを見て頂きたいのだが、要するにコイツは本来宗教的な行事であるクリスマスを単に美食を楽しむ歓楽イベントかなんかと思い込んでいるんではないか、という話である。


確かにこの最後の部分で「節操なき嫌いはあれど」とか言い訳はしているが、けっきょく「目も耳も舌も、楽しく味わえるものが増えるのは悪いことはない」などといって、つまりは理屈なんか一切なしで「暴飲暴食して大騒ぎできる南蛮渡来のイベント」としてクリスマスもハロウィーンも楽しもうゼ、というアホ丸出しのことを言っているのだった。

そもそも加藤周一の「雑種文化」論をここで持ち出しているけれども、こういうバカどもが「クリスマスだ、ワーイうまいもの食って飲んで楽しむぞ-」と騒いでいるのをみて、加藤が「なるほど日本は外来の文化を我がものとして取り入れているスバラシイ」などと言うワケがなかろうが。そんなものを殊更に「雑種文化」などと呼んでたたえたハズがないのである(もっとも彼の雑種文化論はずっと前に読んだだけで全く覚えていないので、万一加藤がクリスマスのバカ騒ぎを称揚していたらゴメンナサイw)

というワケで8年前に厳重注意して差し上げたことが全然改まっていなかったのでちょっと腹が立っているワケだが、もちろん天声人語子がわざわざ「 天声人語 批判 」かなんか打ち込んで検索した末にこんな過疎ブログを見に来るワケはないのでそこんとこは暖簾に腕押しでカナシイけれども、まぁ言いたいことは言っておく。

*追記
なお、念のためオレも「 天声人語 批判 」でググって、本当にこのサイトが出てくるか確かめてみたのだが、少なくともベスト100には影も形もなく、どうやらいくら天声人語子が検索してもここにはたどり着かないことが判明した。まったくもって蟷螂の斧(笑)